株式明日の戦略-急失速したものの小幅安、イベント通過で仕切り直し

 23日の日経平均は3日ぶり反落。終値は29円安の36517円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり557/値下がり1046。直近で利益確定売りに押されていた銘柄に見直し買いが入っており、さくらネットや野村マイクロが急伸。日銀の金融政策は現状維持となったが銀行株への売り圧力は限定的で、三菱UFJや三井住友がプラスで終えた。主力どころではニデック、デンソー、ソシオネクストなどが強めの上昇。前日株主優待に関するリリースで跳ねた日本エコシステムが、きょうは新事業所開設に関するリリースで買いを集め、連日のストップ高比例配分となった。

 一方、東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコなど半導体株の多くが後場に崩れて下落で終了。関西電、中部電、四国電など電力株がセクターとして弱かった。前期見通しを上方修正したウェルスナビは、寄り付きは5.8%高となったものの、下げに転じて終値では5.8%安。下方修正を発表した阿波製紙がストップ安比例配分となった。

 日経平均は小幅安。日銀会合の結果発表を機に流れが変わった。ただ、出てきた内容が失望を誘ったというよりは、発表前に楽観に傾きすぎた分、発表後はその反動が強めに出たという印象が強い。高値(36984円)から安値(36436円)までは550円近く水準が切り下がっているが、それでも前日比ではわずか29円の下落にとどまった。時々過熱感を削いでいかないと上昇相場は継続しづらい。また、日銀会合はノーサプライズであったとしても注目のイベントではあり、きょうの値動きが荒くなることは仕方ない。終わってみれば、急失速したにもかかわらず大幅安にはならなかった。このことは、まだ上昇相場が終わってはいないとの期待を高める。あすはイベント通過による不透明感の後退を受けて、仕切り直しの買いが入りやすくなると予想する。
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