NY為替見通し=ECB理事会や10-12月期米GDP速報値に要注目か

 本日のNY為替市場のドル円は、10-12月期米国内総生産(GDP)速報値や新規失業保険申請件数などを見極める展開が予想される。
 ユーロドルは、欧州中央銀行(ECB)理事会では政策金利4.50%の据え置きが予想されているものの、利下げ開始時期への言及に警戒しておきたい。

 10-12月期米国内総生産(GDP)速報値は前期比年率+2.0%と予想されており、前期の同比+4.9%からの伸び率減速が見込まれている。また、10-12月期米コアPCE速報値は前期比年率+2.0%と予想されており、前期の同比+2.0%と変わらずと見込まれている。GDPやコアPCE速報値が予想を下回った場合、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率が高まることで、ドル売り要因となる。

 また前週分の新規失業保険申請件数(予想 20.0万件)や前週分の失業保険継続受給者数(予想182.8万人)が予想から大きく乖離した場合には警戒しておきたい。

 直近のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、3月FOMCでのFF金利誘導目標の据え置き確率が56%程度、0.25%の利下げ開始確率が42%程度になっている。

 今週の重要な経済指標としては、明日26日に発表される米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注視している12月のPCE総合価格指数となっている。

 ECB定例理事会では政策金利4.50%の据え置きが予想されている。ラガルドECB総裁は先日、4月の利下げ開始観測を一蹴して、夏頃までの利下げ開始の可能性を示唆しており、タカ派とハト派による見解に注目しておきたい。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、1月19日の高値の148.80円。
 ユーロ円の上値目処(めど)は、1月23日の高値の161.72円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、日足一目均衡表・転換線の146.84円。
 ユーロ円の下値目処(めど)は、日足一目均衡表・転換線の160.22円。

(山下)
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