ニューヨーク外国為替市場概況・23日 ドル円、3日ぶり小反落

 23日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに小反落。終値は150.51円と前営業日NY終値(150.53円)と比べて2銭程度のドル安水準だった。欧州市場では一時150.77円まで値を上げたものの、NY市場では上値が重くなった。14日の高値150.83円や13日に付けた年初来高値150.89円がレジスタンスとして意識されたほか、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.24%台まで低下したことが相場の重しとなり、2時前に一時150.30円と日通し安値を更新した。ただ、一目均衡表転換線150.08円や前日の安値150.02円がサポートとして意識されたため、下押しも限定的だった。
 なお、市場では「これまでの円安局面で見られた円売りの過熱感が見られない。さらに、テクニカルチャート上では円安・ドル高方向へのサインが複数点灯。当面は円安が続く可能性がありそうだ」との声が聞かれた。

 ユーロドルは8営業日ぶりに小反落。終値は1.0821ドルと前営業日NY終値(1.0823ドル)と比べて0.0002ドル程度のユーロ安水準となった。1.0828ドル付近に位置する200日移動平均線を睨んだ狭いレンジ取引に終始した。今日1日の値幅は0.0028ドル程度と小さかった。
 欧州中央銀行(ECB)が利下げに慎重な姿勢を保っているとの見方からユーロ買い・ドル売りが入ると、一時1.0840ドルと日通し高値を付けた。半面、米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測も後退しており、ユーロ売り・ドル買いも出やすかった。1時前には1.0812ドルと日通し安値を更新した。

 ユーロ円は6日ぶりに小幅反落。終値は162.86円と前営業日NY終値(162.92円)と比べて6銭程度のユーロ安水準。20時30分前に一時163.21円と日通し高値を付けたものの、前日に付けた約3カ月ぶりの高値163.47円がレジスタンスとして意識されると失速。1時30分前には一時162.69円と日通し安値を更新した。
 カナダドル円も失速した。20時30分前に一時111.80円と2008年1月以来の高値を付けたものの、そのあとは週末を控えたポジション調整目的の売りなどが出た。WTI原油先物価格が2.7%超下げたことで、産油国通貨とされるカナダドルに売りが出た面もあり一時111.25円と日通し安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:150.30円 - 150.77円
ユーロドル:1.0812ドル - 1.0840ドル
ユーロ円:162.69円 - 163.21円

(中村)
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