欧州マーケットダイジェスト・7日 独株最高値・ユーロ底堅い
(7日終値:8日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=148.10円(7日15時時点比▲0.53円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.98円(▲0.03円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0937ドル(△0.0037ドル)
FTSE100種総合株価指数:7692.46(前営業日比△13.15)
ドイツ株式指数(DAX):17842.85(△126.14)
10年物英国債利回り:3.998%(△0.007%)
10年物独国債利回り:2.306%(▲0.016%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
2月スイス失業率 2.4% 2.5%
1月独製造業新規受注
前月比 ▲11.3% 12.0%・改
前年比 ▲6.0% 6.6%・改
欧州中央銀行(ECB)、政策金利 4.50%で据え置き 4.50%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは底堅い動き。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、市場予想通り政策金利を4.50%で据え置くことを決めたと発表。声明では「前回理事会以降、インフレはさらに低下した」としたうえで、今年のインフレ率見通しを従来の2.7%から2.3%に下方修正した。ECBの利下げ観測が高まると全般ユーロ売りが先行し、23時前に一時1.0868ドルと日通し安値を付けた。なお、短期金融市場では年内に想定される利下げ幅が1%と0.25%の利下げが4回実施されることを織り込む場面があった。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ラガルドECB総裁が理事会後の会見で「インフレに関する確信は十分ではない」「ECBの景気抑制的な政策の時期は当面続くだろう」「今回の会合で利下げは議論しなかった」と発言。全般ユーロを買い戻す動きが広がり、2時前に1.0942ドルと1月16日以来の高値を更新した。
・ドル円は下げ渋り。18-19日の日銀金融政策決定会合に関する一部報道や中川順子日銀審議委員の発言などで、日銀の早期政策修正観測が高まる中、欧米市場に入っても円買い・ドル売りの流れが続いた。22時30分前には一時147.59円と2月2日以来の安値を付けた。
ただ、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。一時は4.0498%前後と2月5日以来の低水準を付けた米10年債利回りが上昇に転じたことなどが相場を下支えした。ドイツ株が史上最高値を更新し、米国株相場が底堅く推移。日経平均先物も急速に持ち直したことで円売りが出やすい面もあった。0時30分前には148.30円付近まで下げ渋った。
・ユーロ円は下値が堅かった。日銀が金融政策の修正に早期に動くとの観測が円買いを促し、22時30分過ぎに一時160.56円と2月12日以来の安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となった。ラガルドECB総裁の発言やドル円の下げ渋りを受けた。欧米株価の上昇に伴う円売り・ユーロ買いも相場の押し上げ、2時過ぎに162.13円付近まで値を戻した。
・ロンドン株式相場は3日続伸。売り先行で始まったものの、他の欧州株相場が底堅く推移すると英株にも買いが波及したため上げに転じた。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われたほか、アングロ・アメリカンなど素材株が値上がりした。半面、HSBCやスタンダードチャータードなど金融株の一角に売りが出た。
・フランクフルト株式相場は続伸し、史上最高値を更新した。ECBが市場予想通り政策金利を据え置いた際の声明で物価見通しを下方修正すると、早期利下げ観測が高まり株買いが広がった。個別ではザルトリウス(3.66%高)やコメルツ銀行(3.27%高)、インフィニオン・テクノロジーズ(3.07%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。ECBによる利下げ観測の高まりを背景に独国債が買われた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=148.10円(7日15時時点比▲0.53円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.98円(▲0.03円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0937ドル(△0.0037ドル)
FTSE100種総合株価指数:7692.46(前営業日比△13.15)
ドイツ株式指数(DAX):17842.85(△126.14)
10年物英国債利回り:3.998%(△0.007%)
10年物独国債利回り:2.306%(▲0.016%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
2月スイス失業率 2.4% 2.5%
1月独製造業新規受注
前月比 ▲11.3% 12.0%・改
前年比 ▲6.0% 6.6%・改
欧州中央銀行(ECB)、政策金利 4.50%で据え置き 4.50%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは底堅い動き。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、市場予想通り政策金利を4.50%で据え置くことを決めたと発表。声明では「前回理事会以降、インフレはさらに低下した」としたうえで、今年のインフレ率見通しを従来の2.7%から2.3%に下方修正した。ECBの利下げ観測が高まると全般ユーロ売りが先行し、23時前に一時1.0868ドルと日通し安値を付けた。なお、短期金融市場では年内に想定される利下げ幅が1%と0.25%の利下げが4回実施されることを織り込む場面があった。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ラガルドECB総裁が理事会後の会見で「インフレに関する確信は十分ではない」「ECBの景気抑制的な政策の時期は当面続くだろう」「今回の会合で利下げは議論しなかった」と発言。全般ユーロを買い戻す動きが広がり、2時前に1.0942ドルと1月16日以来の高値を更新した。
・ドル円は下げ渋り。18-19日の日銀金融政策決定会合に関する一部報道や中川順子日銀審議委員の発言などで、日銀の早期政策修正観測が高まる中、欧米市場に入っても円買い・ドル売りの流れが続いた。22時30分前には一時147.59円と2月2日以来の安値を付けた。
ただ、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。一時は4.0498%前後と2月5日以来の低水準を付けた米10年債利回りが上昇に転じたことなどが相場を下支えした。ドイツ株が史上最高値を更新し、米国株相場が底堅く推移。日経平均先物も急速に持ち直したことで円売りが出やすい面もあった。0時30分前には148.30円付近まで下げ渋った。
・ユーロ円は下値が堅かった。日銀が金融政策の修正に早期に動くとの観測が円買いを促し、22時30分過ぎに一時160.56円と2月12日以来の安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となった。ラガルドECB総裁の発言やドル円の下げ渋りを受けた。欧米株価の上昇に伴う円売り・ユーロ買いも相場の押し上げ、2時過ぎに162.13円付近まで値を戻した。
・ロンドン株式相場は3日続伸。売り先行で始まったものの、他の欧州株相場が底堅く推移すると英株にも買いが波及したため上げに転じた。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われたほか、アングロ・アメリカンなど素材株が値上がりした。半面、HSBCやスタンダードチャータードなど金融株の一角に売りが出た。
・フランクフルト株式相場は続伸し、史上最高値を更新した。ECBが市場予想通り政策金利を据え置いた際の声明で物価見通しを下方修正すると、早期利下げ観測が高まり株買いが広がった。個別ではザルトリウス(3.66%高)やコメルツ銀行(3.27%高)、インフィニオン・テクノロジーズ(3.07%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。ECBによる利下げ観測の高まりを背景に独国債が買われた。
(中村)