ロンドン為替見通し＝PMI、英金融政策を受けた欧州通貨の動向を追う展開

　ロンドンタイムは、注目度の高い景況指標である購買担当者景気指数（PMI）の強弱や、イングランド銀行（英中銀、BOE）金融政策発表を受けた欧州通貨の動向を追うことになる。

　仏・独・ユーロ圏のPMIは総じて改善が予想されている。まずは予想比でのPMIの強弱に注目することになるだろう。昨日は、FOMCメンバーの予想における年内の米利下げ回数が減るとの見方もあるなか、期待が裏切られドルが弱含み、対ドルで欧州通貨が買われた。その後だけに、PMIが予想比で弱かった場合、反動で欧州通貨売りが強まる展開に注意が必要かもしれない。

　英金融政策に関しては金利5.25％ほか政策の据え置きが予想されるなか、政策決定の多数決の詳細や、今後の利下げ動向を意識させる部分の有無が焦点となる。現状の予想では、BOE金融政策委員会（MPC）の利下げ開始時期が夏頃とされている。

　昨日発表の2月英消費者物価指数（CPI）は、1月CPIより強い結果へ持ち直したものの、事前予想ほど伸びが強まらなかった。CPIの伸びが思ったほどではなかった後を受け、利下げ前倒しの意識が高まればポンド売り要因となる。


想定レンジ上限
・ユーロドル：1月2日高値1.1046ドル。
・ポンドドル：8日に付けた年初来高値1.2894ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル：200日移動平均線1.0840ドル。
・ポンドドル：昨日20日安値1.2685ドル。

（関口）