8日香港株=上値重いか、米CPIやFOMC議事録控え様子見

 8日の香港市場は上値の重い展開か。米連邦準備理事会(FRB)による利下げの見通しを見極めたい投資家が積極的な売買を手控えると予想する。10日に注目のインフレ指標である3月の米消費者物価指数(CPI)が発表されるほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録(3月19-20日開催分)が公開される。また、5日のNY債券市場で米長期金利の指標となる10年物国債利回りが4.30%から4.40%に上昇した。中東情勢の悪化懸念が強まるなか、運用リスクを取りにくくなるだろう。

 もっとも、前週末の米株高を受けた買いが一定の下支えになりそうだ。5日発表の米3月雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が30.3万人増と予想の20.0万人増を大きく上回った半面、平均賃金は前月比、前年同月比とも予想と一致し、労働需給の明らかな引き締まりを示さなかったとの見方につながった。

 5日のNY株式市場はダウ平均が5営業日ぶりに反発し、ハイテク株主体のナスダック総合も反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、インターネットサービス大手のテンセント(00700)、本土系銀行株の中国建設銀行(00939)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(00003)が香港終値を下回った半面、英金融大手のHSBC(00005)、新エネルギー車のBYD(01211)が上回って引けた。
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