10日香港株=軟調な展開か、米CPI控え様子見

 10日の香港市場は軟調な展開か。米連邦準備理事会(FRB)による利下げ時期を巡る市場の見方が揺れ動くなか、米12月消費者物価指数(CPI)の発表を香港時間あす夜に控え、様子見気分が広がると予想する。米CPIがインフレの減速傾向を示すかが焦点になる。

 もっとも、下値を売り込む動きは限られるだろう。前日のハンセン指数は終値ベースで2022年11月10日以来およそ1年2カ月ぶりの安値を更新しただけに、自律反発を見込む買いが入りやすい。また、9日のNY債券市場で米長期金利の指標となる10年物米国債利回りが前日比0.02%低い4.01%で終えた。依然として4%台にあるものの、上昇一服は投資家心理の支えとなりそうだ。

 9日のNY株式相場は高安まちまち。ダウ平均が4営業日ぶりに反落した半面、ハイテク株主体のナスダック総合は3日続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は大型金融株のAIAグループ(01299)と中国建設銀行(00939)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(00003)、生活アプリ運営の美団(03690)が香港終値を下回った半面、中国ネット通販大手のアリババ集団(09988)とJDドットコム(09618)が上回って終えた。
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