ロンドン為替見通し=ユーロドル、下値余地を試すか 欧州金利動向に注目
本日のロンドン為替市場でユーロドルは、欧州金利動向を見定めながらの値動きか。欧州中央銀行(ECB)による利下げが現実味を帯びつつある一方で、米金利には上昇圧力が高まったまま。欧米金利差がより意識されるようだと、ユーロドルが下値余地を試す場面があるかもしれない。
昨日は、複数のECB理事会メンバーが6月会合で利下げが実施される可能性に言及。理事会に強い影響力を持つと言われているレーンECB専務理事兼チーフ・エコノミストも先日、ユーロ圏インフレ率はターゲットである2%に収束するとの見解を示した。
次回のECB理事会は6月6日。それまでに4月ユーロ圏消費者物価指数(HICP、速報値)が今月末、5月HICPが来月末に発表される。確かにデータを確認する必要はあるものの、思惑で動きやすい市場がインフレ鈍化を先取りする形でユーロ売りを仕掛けやすくなってきたように見える。
本日は独やユーロ圏の4月ZEW景況感指数が発表予定。独ZEWは35.0と前回から3ポイント超の上振れが見込まれている。前回は予想より10ポイント近い結果だったこともあり、改善が続くなかで今回も予想比上振れとなるか注目したい。
ポンドは序盤の英雇用データを受けた流れが暫く続くか。ポイントは12-2月週平均賃金(除賞与)だろう。前回11-1月分は6.1%と2022年10月以来の低水準だった。賃金の伸び鈍化が再確認されるようだと、インフレ減速への期待感が増すことになりそうだ。
なお、本日は英議会で次期・英中銀副総裁となるロンバルデリ氏が証言予定。経済協力開発機構(OECD)のチーフ・エコノミストである同氏は、ブロードベント副総裁の後任として7月から5年の任期を務める。新たな副総裁の金融スタンスが注目される。
中東情勢については、イランから攻撃を受けたイスラエル側の対応が依然として注視される。ネタニヤフ・イスラエル首相が国内の強硬派を説得できるかが、地政学リスクの強弱に繋がるだろう。
想定レンジ上限
・ユーロドル、11日安値1.0699ドル
・ポンドドル、ピボット・レジスタンス2の1.2523ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、2023年11月2日安値1.0568ドル
・ポンドドル、2023年11月17日安値1.2374ドル
(小針)
昨日は、複数のECB理事会メンバーが6月会合で利下げが実施される可能性に言及。理事会に強い影響力を持つと言われているレーンECB専務理事兼チーフ・エコノミストも先日、ユーロ圏インフレ率はターゲットである2%に収束するとの見解を示した。
次回のECB理事会は6月6日。それまでに4月ユーロ圏消費者物価指数(HICP、速報値)が今月末、5月HICPが来月末に発表される。確かにデータを確認する必要はあるものの、思惑で動きやすい市場がインフレ鈍化を先取りする形でユーロ売りを仕掛けやすくなってきたように見える。
本日は独やユーロ圏の4月ZEW景況感指数が発表予定。独ZEWは35.0と前回から3ポイント超の上振れが見込まれている。前回は予想より10ポイント近い結果だったこともあり、改善が続くなかで今回も予想比上振れとなるか注目したい。
ポンドは序盤の英雇用データを受けた流れが暫く続くか。ポイントは12-2月週平均賃金(除賞与)だろう。前回11-1月分は6.1%と2022年10月以来の低水準だった。賃金の伸び鈍化が再確認されるようだと、インフレ減速への期待感が増すことになりそうだ。
なお、本日は英議会で次期・英中銀副総裁となるロンバルデリ氏が証言予定。経済協力開発機構(OECD)のチーフ・エコノミストである同氏は、ブロードベント副総裁の後任として7月から5年の任期を務める。新たな副総裁の金融スタンスが注目される。
中東情勢については、イランから攻撃を受けたイスラエル側の対応が依然として注視される。ネタニヤフ・イスラエル首相が国内の強硬派を説得できるかが、地政学リスクの強弱に繋がるだろう。
想定レンジ上限
・ユーロドル、11日安値1.0699ドル
・ポンドドル、ピボット・レジスタンス2の1.2523ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、2023年11月2日安値1.0568ドル
・ポンドドル、2023年11月17日安値1.2374ドル
(小針)