ニューヨーク外国為替市場概況・17日 ドル円、続伸

 17日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は155.65円と前営業日NY終値(155.39円)と比べて26銭程度のドル高水準だった。今週発表された4月米消費者物価指数(CPI)の結果を受けて米インフレが再加速するとの懸念が薄れる中、全般ドル売りが先行。4月米景気先行指標総合指数が前月比0.6%低下と予想の0.3%低下を下回ったことも相場の重しとなり、0時過ぎに一時155.25円と日通し安値を更新した。
 ただ、前日のNY時間高値からの下押しレベルでもあり、一目均衡表転換線が位置する155.17円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米早期利下げに慎重な見方を示す米連邦準備理事会(FRB)高官らの発言が相次ぐ中、米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いも出た。
 なお、ボウマンFRB理事はこの日、「インフレはしばらく高止まりするだろう」「今年はインフレに関してさらなる進展はまだ見られない」「金利変更には引き続き慎重、インフレ進展次第では利上げも辞さない」などと語った。

 ユーロドルは小反発。終値は1.0869ドルと前営業日NY終値(1.0867ドル)と比べて0.0002ドル程度のユーロ高水準だった。20時過ぎに一時1.0836ドルと日通し安値を付けたものの、NY市場では買い戻しが優勢となった。予想を下回る米経済指標を受けて全般ドル売りが活発化すると、0時過ぎに一時1.0878ドルと日通し高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.39まで低下した。
 なお、バスレ・スロベニア中銀総裁は「6月利下げは妥当だろう」「今年のGDP成長率は予想よりも良いようだ」などと述べた。

 ユーロ円は続伸。終値は169.17円と前営業日NY終値(168.87円)と比べて30銭程度のユーロ高水準。ドル円の持ち直しやユーロドルの上昇につれた買いが入ると、3時過ぎに169.33円と本日高値を付けた。イエレン米財務長官の発言で為替介入への警戒が後退する中、引き続き円売りが出やすい面もあった。

本日の参考レンジ
ドル円:155.25円 - 155.98円
ユーロドル:1.0836ドル - 1.0878ドル
ユーロ円:168.79円 - 169.33円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。