ニューヨーク外国為替市場概況・23日 ドル円、小幅続伸

 23日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅ながら続伸。終値は156.93円と前営業日NY終値(156.80円)と比べて13銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標である米10年債利回りが4.40%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。21時30分前に一時156.53円と日通し安値を更新した。
 ただ、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが分かると買い戻しが優勢に。5月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことも相場の支援材料となり、23時過ぎに一時157.20円と1日以来約3週間ぶりの高値を付けた。米10年債利回りが4.49%台まで上昇したこともドル買いを誘った。
 もっとも、買い一巡後は伸び悩んだ。米株式市場でダウ平均が600ドル超下落するとリスク回避の円買いが入ったため、やや上値を切り下げた。
 なお、イエレン米財務長官はこの日、「為替介入はめったに使用されない手段であるべき」「介入に踏み切る際には事前の伝達が必要」との考えを改めて表明した。市場では「G7財務相・中央銀行総裁会議を前に、日本をけん制した可能性がある」との声が聞かれた。

 ユーロドルは小幅に4日続落。終値は1.0815ドルと前営業日NY終値(1.0823ドル)と比べて0.0008ドル程度のユーロ安水準だった。5月の独・ユーロ圏PMI速報値が概ね良好な内容だったことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行。22時30分過ぎに一時1.0861ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、前日の高値1.0864ドルがレジスタンスとして働くと失速した。5月米PMI速報値が予想を上回ったことが伝わると米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが活発化し、一時1.0805ドルと日通し安値を付けた。

 ユーロ円はほぼ横ばい。終値は169.73円と前営業日NY終値(169.71円)と比べて2銭程度のユーロ高水準。23時過ぎに一時170.32円と4月29日以来の高値を付けたものの、ダウ平均が600ドル超下落するとリスク・オフの円買いが優勢となり、3時30分過ぎには169.48円付近まで下押しした。

本日の参考レンジ
ドル円:156.53円 - 157.20円
ユーロドル:1.0805ドル - 1.0861ドル
ユーロ円:169.29円 - 170.32円

(中村)
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