株式明日の戦略-大幅高の翌日は大幅安、来週は米国にらみで不安定な展開か

 24日の日経平均は大幅反落。終値は457円安の38646円。

 日経平均は大幅反落。米国でエヌビディアの好決算というポジティブなニュースを消化した日に、ダウ平均が今年最大の下げ幅を記録したというのは気がかりだ。エヌビディアはしっかり上昇して1000ドルの大台も突破してきたが、ナスダックはダウ平均の弱さに連れ安して下落で終えた。日本のようにエヌビディアに振り回されすぎるのも困りものだが、23日の米国株は冷めすぎていた。米3指数はいずれも今月高値を更新しているが、今回の下げを受けても強い基調が続くかどうか。来週どう動くかが大きく注目される。


【来週の見通し】
 一進一退か。週明け27日は米国や英国が休場で、週前半は手がけづらさが意識される。月末で米国では経済指標の発表がいくつかあるが、足元では早期利下げに対する期待が後退しかけており、23日にはダウ平均が今年最大の下げ幅を記録した。出てくる指標に対しては、米国株や米長期金利が神経質な反応を示すと思われる。金曜31日にも注目度の高い4月個人所得・個人支出の発表があり、週末まで期待と不安が入り交じる公算が大きい。米国動向に一喜一憂し、週を通して方向感が定まらないと予想する。


【今週を振り返る】
 軟調となった。前週末にダウ平均が終値で4万ドルを上回ったことを好感して、週明け20日の日経平均は大幅上昇。終値で39000円を上回った。21日、22日はエヌビディアの決算発表を前に目先の利益確定やリスク回避の売りが優勢となり、連日で3桁の下落となった。注目された米エヌビディアの決算は、市場予想を上回る強い内容。これを確認した23日には、半導体株が軒並み高となって大きく上昇。再び39000円台を回復した。しかし、23日の米国では複数の経済指標を確認して長期金利が上昇し、早期利下げ期待の後退からダウ平均が今年最大の下げ幅を記録。これを受けた24日は、前日の上昇の立役者であった半導体株が売り込まれて大幅安となり、週間でも下落した。日経平均は週間では約141円の下落となり、週足では陰線を形成した。

【来週の予定】
 国内では、日銀金融研究所主催の国際コンファランス(~5/28)(5/27)、4月企業向けサービス価格指数(5/28)、 5月消費動向調査(5/29)、2年国債入札(5/30)、4月失業率、4月有効求人倍率、5月都区部消費者物価指数、4月鉱工業生産、4月商業動態統計(5/31)などがある。
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。