ロンドン為替見通し=月末に向けた特殊玉に要警戒か
本日のロンドン為替市場のユーロドルは、5月ユーロ圏の経済信頼感指数や消費者信頼感指数を見極めた後は、月末に向けた特殊玉に警戒しながらの相場展開が予想される。
月末に向けて動きづらい展開の中、米10年債利回りの上昇で下値リスクが高まりつつあるものの、6月3日のNYカットオプション1.0805ドルを軸にして、本日のNYカットオプション(1.0825ドル・1.0775ドル)が値動きを抑制することが予想される。
昨日発表されたドイツの5月の消費者物価指数(CPI)の速報値は、前年同月比+2.8%となり、4月の同比+2.4%から上昇していた。このインフレの加速は、昨年5月に公共交通の格安チケットが導入され、物価を押し下げたことによるベース効果が大きく寄与したものである。
しかし、明日発表されるユーロ圏の5月の消費者物価指数(HICP)は前年比+2.5%と4月の同比+2.4%からの上昇が予想されており、欧州中央銀行(ECB)が注目しているコアインフレ率の予想は同比+2.7%で、昨年7月以降で初めて低下が止まったと見込まれている。
6月のECB理事会での利下げ開始は、規定路線となりつつあるものの、5月のユーロ圏のインフレ率次第では、レーンECB理事の見解「ECBは来月に利下げを開始する方向だが、2024年末までは景気抑制的な政策を維持する必要がある」が材料視されるようになるのかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0889ドル(5/28高値)
・ユーロ円:170.80円(5/28・29高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0721ドル(日足一目均衡表・雲の下限)
・ユーロ円:169.29円(5/23安値)
(山下)
月末に向けて動きづらい展開の中、米10年債利回りの上昇で下値リスクが高まりつつあるものの、6月3日のNYカットオプション1.0805ドルを軸にして、本日のNYカットオプション(1.0825ドル・1.0775ドル)が値動きを抑制することが予想される。
昨日発表されたドイツの5月の消費者物価指数(CPI)の速報値は、前年同月比+2.8%となり、4月の同比+2.4%から上昇していた。このインフレの加速は、昨年5月に公共交通の格安チケットが導入され、物価を押し下げたことによるベース効果が大きく寄与したものである。
しかし、明日発表されるユーロ圏の5月の消費者物価指数(HICP)は前年比+2.5%と4月の同比+2.4%からの上昇が予想されており、欧州中央銀行(ECB)が注目しているコアインフレ率の予想は同比+2.7%で、昨年7月以降で初めて低下が止まったと見込まれている。
6月のECB理事会での利下げ開始は、規定路線となりつつあるものの、5月のユーロ圏のインフレ率次第では、レーンECB理事の見解「ECBは来月に利下げを開始する方向だが、2024年末までは景気抑制的な政策を維持する必要がある」が材料視されるようになるのかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0889ドル(5/28高値)
・ユーロ円:170.80円(5/28・29高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0721ドル(日足一目均衡表・雲の下限)
・ユーロ円:169.29円(5/23安値)
(山下)