NY為替見通し=米指標や当局者発言を確かめ、5月消費者信頼感指数はさえない予想

 本日のニューヨーク為替市場では米指標や金融当局者の発言を確かめ、3連休明けの米株・債券市場も見定めながらの取引か。また米・中期債(2年と5年)の入札にも目を向けておきたい。

 NY午前には、ロンドン開催の国際金融政策フォーラムでカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁があいさつする予定。同総裁は本日の欧州序盤にも、「物価動向をさらに確認する必要」「利下げを急ぐ必要性は見られない」など、これまでと同様に政策変更に対して慎重な見解を述べていた。この後も基本的には同じスタンスが示されると思われるが、使用する文言の変化には気を付けたい。

 他、NY午後にはクック米連邦準備理事会(FRB)理事やデイリー米サンフランシスコ連銀総裁がパネルディスカッションに参加予定。タイトルが「AIと経済」なので、金融政策について言及無しの可能性はあるが、急速に拡大している生成AIの影響について、金融当局者がどのような見方を示すのかは興味深い。

 米経済指標は、まず住宅価格指数が発表されるものの3月や1-3月期の結果であり、相場へのインパクトは低そうだ。ただし、住宅ローンの高止まりを受けた買い控えが鮮明となれば、相場のリスクセンチメントの弱含みに繋がるかもしれない。

 米当局者は経済の強さに自信を持っているようだが、景気の肌感覚を知るためにも5月米消費者信頼感指数(予想:95.9)には注目か。前回は97.0と市場予想を7ポイント下回り、22年7月以来の水準まで落ち込んだ。今回もさえない見込みであり、結果次第では、据え置きと利下げ織り込み度が拮抗している9月米連邦公開市場委員会(FOMC)への思惑に変化がでるかもしれない。

想定レンジ上限
・ドル円、23日高値157.20円を超えると1日高値157.99円

想定レンジ下限
・ドル円、日足一目均衡表・基準線156.02円


(小針)
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