ニューヨーク外国為替市場概況・5日 ドル円、3日ぶり反発

 5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反発。終値は156.11円と前営業日NY終値(154.88円)と比べて1円23銭程度のドル高水準だった。5月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が15.2万人増と予想の17.5万人増を下回ったことが伝わると、一時155.72円付近まで下押ししたものの、5月米ISM非製造業景況指数が53.8と予想の50.8を上回ると一転買い戻しが優勢に。23時30分前に一時156.48円と日通し高値を付けた。
 ただ、前日の高値156.49円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.27%台まで低下したことも相場の重し。

 ユーロドルは小幅ながら続落。終値は1.0869ドルと前営業日NY終値(1.0879ドル)と比べて0.0010ドル程度のユーロ安水準だった。米雇用指標が予想を下回り、米労働需給の緩和を示すと23時前に一時1.0891ドルと日通し高値を付けたものの、前日の高値1.0916ドルが目先レジスタンスとして意識されると失速した。米ISM非製造業景況指数の上振れも相場の重しとなり、1時過ぎには1.0854ドルと日通し安値を更新した。欧州中央銀行(ECB)が明日6日の定例理事会で利下げを決めるとの観測もユーロ売りを誘った。

 ユーロ円は3日ぶりに反発。終値は169.68円と前営業日NY終値(168.50円)と比べて1円18銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた買いが入ると、23時30分前に一時170.02円と日通し高値を付けたが、買い一巡後は徐々に値動きが細った。

 米ドルカナダドルは一時1.3741カナダドルまで上昇した。カナダ銀行(BOC)はこの日、政策金利を現行の5.00%から0.25%引き下げて4.75%にすることを決めたと発表。市場の予想通りとなった。ただ、マックレムBOC総裁が会見で「金融政策はもはやそれほど引き締める必要はない。言い換えれば、政策金利を引き下げることが適切」「インフレが引き続き緩和し、目標の2%に向かって持続的に進んでいるという確信が高まり続けるなら、政策金利のさらなる引き下げを予想するのは妥当」との見解を示すと、カナダドル売りが優勢となった。

本日の参考レンジ
ドル円:154.80円 - 156.48円
ユーロドル:1.0854ドル - 1.0891ドル
ユーロ円:168.41円 - 170.02円

(中村)
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