ニューヨーク外国為替市場概況・4日 ドル円、続落

 4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は154.88円と前営業日NY終値(156.08円)と比べて1円20銭程度のドル安水準だった。欧州時間に「日銀は早ければ13-14日の金融政策決定会合で長期国債の買い入れ減額について具体的な方針を示すことの是非を議論する公算」との一部報道が伝わると、日銀の金融政策正常化への思惑が高まり全般円買いが進行。NY市場でもこの流れが続いた。4月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が805.9万件と予想の835.5万件を下回ったことが分かると、ドル売りも優勢となり、3時前に一時154.55円と5月16日以来の安値を付けた。

 ユーロドルは4営業日ぶりに反落。終値は1.0879ドルと前営業日NY終値(1.0904ドル)と比べて0.0025ドル程度のユーロ安水準だった。欧州株安やユーロ円の下落につれたユーロ売り・ドル買いが優勢になると、21時前に一時1.0859ドルと日通し安値を付けた。欧州中央銀行(ECB)が今週6日にも利下げを決めるとの観測も相場の重しとなった。
 ただ、前日の安値1.0828ドルが目先サポートとして働くと下げ渋った。米雇用指標の下振れを受けて米長期金利が低下すると1.0888ドル付近まで持ち直す場面もあった。

 ユーロ円は続落。終値は168.50円と前営業日NY終値(170.19円)と比べて1円69銭程度のユーロ安水準。日銀の金融政策正常化への思惑が高まる中、全般円買いが進んだ流れに沿って、23時過ぎに一時168.09円と5月16日以来の安値を付けた。ただ、そのあとは168円台半ばでのもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

本日の参考レンジ
ドル円:154.55円 - 156.49円
ユーロドル:1.0859ドル - 1.0916ドル
ユーロ円:168.09円 - 170.73円

(中村)
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