NY為替見通し=ポジションの傾きさほどなく、米雇用統計次第で上下することに

 本日のNY市場でのドル円は、米雇用統計の結果次第になるだろう。

 今週はすでに米国から複数の雇用指標が発表されたが、それぞれ以下のようになっている。
 4月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数・・・予想835.5万件→結果805.9万件
 5月ADP全米雇用報告・・・予想+17.5万人→結果+15.2万人
 前週分の新規失業保険申請件数・・・予想22.0万件→結果22.9万件
 前週分の失業保険継続受給者数・・・予想179.0万人→結果179.2万人
 それぞれ、市場予想よりも雇用指標が悪化したこともあり、米10年債利回りは4.4%台から4.27%へ低下、ドル円は156円半ばから154円半ばに下落し、本日は155円台を中心に取引されている。

 今週に入り、カナダ中銀(BOC)と欧州中央銀行(ECB)が利下げをしたことで、米国の流れもこれと同様になるのではないかとの予想に徐々に市場はシフトしてきている。本日の東京・欧州時間はドル円ロングの手仕舞いの動きが優勢となり、ある程度のポジション調整が終わりつつあるかもしれない。よって、本日はポジティブサプライズ、ネガティブサプライズともに市場は素直に反応する相場展開になると思われる。

 なお、5月雇用統計の予想は、非農業部門雇用者数が前月比+18.5万人で4月の+17.5万人から増加幅が拡大、失業率は3.9%で前月から横ばいと見込まれている。
 

・想定レンジ上限
 ドル円は、4日高値156.49円。その上は3日に5月米ISM製造業景況指数の発表前水準156.80円近辺。

・想定レンジ下限
 ドル円は、4日安値154.55円。その下は日足一目均衡表・雲下限153.33円。


(松井)
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