NYマーケットダイジェスト・11日 ナスダック最高値・金利低下・ユーロ下げ渋り

(11日終値)
ドル・円相場:1ドル=157.13円(前営業日比△0.09円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=168.77円(▲0.29円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0741ドル(▲0.0024ドル)
ダウ工業株30種平均:38747.42ドル(▲120.62ドル)
ナスダック総合株価指数:17343.55(△151.02)
10年物米国債利回り:4.40%(▲0.07%)
WTI原油先物7月限:1バレル=77.90ドル(△0.16ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=2326.6ドル(▲0.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ユーロドルは3日続落。9日の欧州議会選で減税を掲げる極右の国民連合(RN)が台頭したことで、マクロン仏大統領は下院議会を解散し総選挙を実施すると発表。同国の政治リスクと財政悪化を懸念したユーロ売りがこの日も続いた。23時前に一時1.0720ドルと5月2日以来の安値を更新した。
 ただ、売り一巡後はやや買い戻しが優勢となり下げ渋った。米10年債入札が「好調だった」と伝わり、米10年債利回りが4.39%台まで低下するとユーロ買い・ドル売りがじわりと強まり、1.0749ドル付近まで下値を切り上げた。

・ドル円は小幅ながら3日続伸。日本時間夕刻に一時157.39円まで値を上げたものの、米長期金利が低下すると一転売りが優勢となり、22時前に一時156.81円と日通し安値を付けた。ただ、前日の安値156.52円が目先サポートとして働くと買い戻しが進んだ。米長期金利が低下幅を縮めたことも相場を下支えし、1時30分前には157.40円と日通し高値を更新した。
 もっとも、米10年債入札後に米長期金利が再び低下すると156.94円付近まで下押しした。明日12日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や14日の日銀金融政策決定会合の結果公表を前に方向感が出にくい面もあった。

・ユーロ円は4日続落。欧州の政局不安などを背景に円買い・ユーロ売りが優勢になると、21時30分過ぎに一時168.30円と前日安値に面合わせしたものの、売り一巡後は下げ渋った。2時前には169.00円付近まで下げ幅を縮めた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。明日のFOMC結果公表を前に持ち高調整目的の売りが優勢となった。指数は一時400ドル超下げる場面があった。ただ、米長期金利の低下を受けてハイテク株中心に買いが入ると下げ幅を縮めた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、史上最高値で取引を終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新した。

・米国債券相場で長期ゾーンは4日ぶりに反発。明日のFOMC結果公表を前に持ち高調整目的の買いが入った。10年債入札が「堅調」と受け止められたことも相場の押し上げ要因となった。

・原油先物相場は小幅続伸。朝方は売りに押される場面もあったが、米エネルギー情報局(EIA)が短期エネルギー見通しで今年の石油需要の伸びを上方修正すると買い戻しが入った。

・金先物相場は小幅反落。明日に5月米消費者物価指数(CPI)やFOMCの結果公表を控えるなか、レンジ内でのポジション調整の動きが中心だった。

(中村)
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