NYマーケットダイジェスト・13日 ナスダック最高値・金利低下・ユーロ安

(13日終値)
ドル・円相場:1ドル=157.03円(前営業日比△0.31円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=168.61円(▲0.80円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0737ドル(▲0.0072ドル)
ダウ工業株30種平均:38647.10ドル(▲65.11ドル)
ナスダック総合株価指数:17667.56(△59.12)
10年物米国債利回り:4.24%(▲0.08%)
WTI原油先物7月限:1バレル=78.62ドル(△0.12ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=2318.0ドル(▲36.8ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
5月米卸売物価指数(PPI)
(前月比)   ▲0.2%      0.5%
(前年比)   2.2%      2.3%・改
食品とエネルギーを除くコア指数
(前月比)   0.0%       0.5%
(前年比)   2.3%      2.5%・改
前週分の米新規失業保険申請件数
       24.2万件      22.9万件

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは反落。米労働省が発表した5月米卸売物価指数(PPI)が予想を下回ったことが分かるとユーロ買い・ドル売りが先行。21時30分過ぎに一時1.0816ドルと日本時間夕刻に付けた日通し高値に面合わせした。
 ただ、欧州を代表する株価指数のひとつユーロ・ストックス50指数が2%近く下落するなど、欧州株相場が軟調に推移するとリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが優勢に。欧州の政局不安などを背景にユーロ売りが出やすい面もあり、2時前には一時1.0733ドルと日通し安値を更新した。
 ユーロはドル以外の通貨に対しても軟調だった。ユーロ豪ドルは一時1.6175豪ドル、ユーロNZドルは1.7393NZドル、ユーロポンドは0.8413ポンド、ユーロカナダドルは1.4751カナダドル、ユーロスイスフランは0.9595スイスフランまで値を下げた。

・ドル円は反発。前日の5月米消費者物価指数(CPI)に続き、本日の米PPIが予想を下回ったことを受けて円買い・ドル売りが先行。21時30分過ぎに一時156.59円とオセアニア時間に付けた日通し安値に面合わせした。
 そのあとは157.27円付近まで買い戻される場面もあったが、ユーロ円中心にクロス円が下落するとドル円にも売りが出て156.70円付近まで下押しした。もっとも、引けにかけてはじり高となり、157円台前半まで持ち直している。

・ユーロ円は反落。欧州の政局不安を手掛かりにユーロ全面安となった流れに沿って一時168.28円と日通し安値を更新した。欧州株安に伴うリスク回避の円買い・ユーロ売りも入った。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落。セールスフォースやアマゾン・ドット・コム、キャタピラーなどが売られ、相場を押し下げた。指数は一時300ドル超下落する場面があった。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、下げ幅を縮めた。前日の5月米CPIに続き、本日の5月米PPIが予想を下回ると、米利下げ期待が再燃し買いを促した。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸し、史上最高値で取引を終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。前日の5月米CPIに続き、本日の5月米PPIが予想を下回ると、米利下げ期待が再燃し買いが優勢となった。30年債入札が「堅調」と受け止められたことも相場の押し上げ要因となった。

・原油先物相場は小幅に4日続伸。前日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が年内の利下げ予想回数を減らしたことを受け、景気減速による石油需要鈍化を意識した売りが出た。一方で、米物価指標が連日で下振れしたことが相場を下支えしており、やや方向感を欠いた動きとなった。

・金先物相場は反落。対ユーロでドル高が進むとドル建てて取引される金の割高感が意識され、約1カ月ぶりの安値を更新した。5月米PPIが予想比で下振れた直後には買いが入る場面があったものの、すぐに利益確定目的の売りに押されるなど、総じて上値の重さが目立った。

(中村)
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