NYマーケットダイジェスト・14日 ナスダック最高値・金利低下・ユーロ安

(14日終値)
ドル・円相場:1ドル=157.40円(前営業日比△0.37円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=168.43円(▲0.18円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0703ドル(▲0.0034ドル)
ダウ工業株30種平均:38589.16ドル(▲57.94ドル)
ナスダック総合株価指数:17688.88(△21.32)
10年物米国債利回り:4.22%(▲0.02%)
WTI原油先物7月限:1バレル=78.45ドル(▲0.17ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=2349.1ドル(△31.1ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
5月米輸入物価指数
(前月比)   ▲0.4%      0.9%
6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)
         65.6       69.1

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続伸。ただ、NY市場に限れば157円台前半でのもみ合いに終始した。6月米ミシガン大学消費者態度指数速報値は予想を下回ったものの、同時に発表された消費者の期待インフレ率が予想を上回ったため、相場の反応は限られた。
 なお、日銀は今日まで開いた金融政策決定会合で、政策金利の据え置きと国債購入の減額方針を決定したものの、具体的な減額計画の策定は次回7月に持ち越した。これを受けて東京市場では円売りが優勢となり、一時158.26円と4月29日以来の高値を付ける場面があった。
 もっとも、植田和男日銀総裁が定例記者会見で「国債買い入れ減額は相応の規模になる」「データ次第では7月に利上げの可能性がある」との見解を示すと一転円買い・ドル売りが優勢に。欧州市場序盤には一時156.89円付近まで下押しした。

・ユーロドルは続落。フランスを中心にユーロ圏の政治混乱が懸念される中、この日もユーロ売りが続いた。ユーロ圏の主要株式相場の下落を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いも出ると、23時前に一時1.0668ドルと5月1日以来の安値を更新した。ただ、NY市場に入るとショートカバーが優勢となり、1.0708ドル付近まで下げ渋った。

・ユーロ円は小幅続落。欧州の政局不安などを背景に全般ユーロ売りが優勢になると、日本時間夕刻に一時167.53円と5月16日以来の安値を付けた。ただ、NY市場に入ると徐々に買い戻しが進み、168.57円付近まで下げ幅を縮めた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落。欧州の政局不安などを背景に欧州株相場が軟調に推移すると米株にも売りが波及し、一時340ドル超下落した。6月米消費者態度指数速報値が予想を下回ったことも投資家心理を冷やした。ただ、米利下げ期待を背景に押し目買いなどが入ると下げ渋った。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日続伸し、史上最高値で取引を終えた。

・米国債券相場で長期ゾーンは4日続伸。欧州の政局不安などを背景に安全資産とされる独国債が買われると、米国債にも買いが波及した。

・原油先物相場は5営業日ぶりに小反落。前日まで4日続伸した後だけに、週末を控えて持ち高調整目的の売りが出た。一方で、堅調な需要予想が相次いでいることから需給の引き締まりを意識した買いが入ったため、下押しも限られた。

・金先物相場は反発。欧州の政局不安を手掛かりしたリスク回避の動きが強まったことで、安全資産とされる金相場に資金が向かった。

(中村)
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