ニューヨーク外国為替市場概況・20日 ドル円、6日続伸

 20日のニューヨーク外国為替市場でドル円は6日続伸。終値は158.93円と前営業日NY終値(158.09円)と比べて84銭程度のドル高水準だった。前週分の米新規失業保険申請件数や6月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、5月米住宅着工件数など、この日発表の米経済指標が総じて予想より弱い内容だったことが分かると一時158.25円付近まで弱含んだものの、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.22%台から4.29%台まで切り返すと一転ドル買いが優勢となった。5時過ぎには一時158.94円と4月29日以来の高値を付けた。
 米財務省は外国為替報告書で、日本を「監視リスト」に追加したと公表。市場では「政府・日銀による為替介入はより困難になった」との見方から円売り・ドル買いが出た面もあった。ただ、日本や他の貿易相手国を為替操作国に認定するには至らなかった。

 ユーロドルは4営業日ぶりに反落。終値は1.0702ドルと前営業日NY終値(1.0744ドル)と比べて0.0042ドル程度のユーロ安水準だった。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たほか、6月ユーロ圏消費者信頼感速報値が予想を若干下回ったことが相場の重しとなり一時1.0702ドルと日通し安値を付けた。

 ユーロ円は4日続伸。終値は170.09円と前営業日NY終値(169.85円)と比べて24銭程度のユーロ高水準。欧州株高を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ユーロ買いが先行。23時30分過ぎに一時170.32円と6日以来の高値を付けた。ただ、そのあとはユーロドルの下落につれた売りが出たため、伸び悩んだ。

 メキシコペソは堅調だった。シェインバウム次期大統領が「エブラルド元外相を経済相に任命する」と発表すると、財政悪化への過度な懸念が和らぎ、ペソを買い戻す動きが広がった。原油先物価格の上昇を背景に産油国通貨とされるペソに買いが入った面もあった。ドルペソは一時18.2570ペソ、ペソ円は8.69円までペソ高に振れた。

本日の参考レンジ
ドル円:157.92円 - 158.94円
ユーロドル:1.0702ドル - 1.0749ドル
ユーロ円:169.63円 - 170.32円

(中村)
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