ニューヨーク外国為替市場概況・25日 ドル円、小反発

 25日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小反発。終値は159.70円と前営業日NY終値(159.62円)と比べて8銭程度のドル高水準だった。ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事が講演で「政策金利をしばらく据え置けばインフレを抑制できる可能性が高いが、必要であれば利上げの用意がある」と改めて表明すると、全般ドル買いが先行。一時は4.20%台まで低下した米10年債利回りが4.25%台まで上昇したこともドル買いを促した。アジア時間の高値159.71円を上抜けると一時159.76円と日通し高値を更新した。
 ただ、前日の高値159.92円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米2年債入札が「好調」と伝わり、米10年債利回りが上昇幅を縮めたことも相場の重し。市場では「160円の心理的な節目を前に政府・日銀による為替介入への警戒感もあり、上値は限定的だった」との声も聞かれた。
 なお、クックFRB理事はNYでの講演で「ある時点で金利を引き下げるのが適切となるだろう」と述べたものの、具体的な時期については明言を避けた。

 ユーロドルは反落。終値は1.0714ドルと前営業日NY終値(1.0733ドル)と比べて0.0019ドル程度のユーロ安水準だった。FRBが利下げを慎重に判断するとの見方が広がる中、米長期金利の上昇に伴うドル買いが先行。23時過ぎに一時1.0691ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、前日の安値1.0684ドルが目先サポートとして意識されると下げ渋った。米長期金利が再び低下に転じた場面では1.0718ドル付近まで下値を切り上げた。

 ユーロ円は7営業日ぶりに反落。終値は171.10円と前営業日NY終値(171.35円)と比べて25銭程度のユーロ安水準。23時過ぎに一時170.71円と日通し安値を付けたものの、その後は171.00円を挟んだもみ合いに転じた。ドル円の上昇につれた買いが入った半面、ユーロドルの下落につれた売りが出た。

本日の参考レンジ
ドル円:159.19円 - 159.76円
ユーロドル:1.0691ドル - 1.0744ドル
ユーロ円:170.71円 - 171.40円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。