ニューヨーク外国為替市場概況・21日 ドル円、7日続伸

 21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は7日続伸。終値は159.80円と前営業日NY終値(158.93円)と比べて87銭程度のドル高水準だった。6月米製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を上回ったことが伝わると、円売り・ドル買いが先行。アジア時間の高値159.13円を上抜けて一時159.84円と政府・日銀が為替介入を実施したとみられる4月29日以来約2カ月ぶりの高値を更新した。
 米財務省は20日、半期ごとに公表する外国為替政策報告書で、日本を「監視リスト」に追加したと発表。市場では「政府・日銀による為替介入が困難になった」との思惑が高まり、円売りが出やすい面もあった。
 なお、神田真人財務官は日本が「監視リスト」に追加されたことについて「問題があるとは捉えていない」と発言。「為替の過度な変動がある場合には適切な対応をしっかりと取っていく」と強調した。

 ユーロ円は5日続伸。終値は170.77円と前営業日NY終値(170.09円)と比べて68銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが優勢になると、アジア時間の高値170.45円を上抜けて一時170.91円と4月29日以来の高値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時202.08円と2008年8月以来の高値を付けたほか、豪ドル円は106.17円と07年11月以来の高値、NZドル円は97.83円と1986年6月以来の高値を記録した。

 ユーロドルは小幅ながら続落。終値は1.0693ドルと前営業日NY終値(1.0702ドル)と比べて0.0009ドル程度のユーロ安水準だった。欧州の政治情勢や景気の不透明感が改めて意識される中、欧州市場では1.0671ドルまで売られたものの、NY市場では1.06ドル台後半でのもみ合いに終始した。NY時間に限れば値幅は0.0020ドル程度と小さかった。

本日の参考レンジ
ドル円:158.67円 - 159.84円
ユーロドル:1.0671ドル - 1.0721ドル
ユーロ円:169.33円 - 170.91円

(中村)
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