ニューヨーク外国為替市場概況・2日 ドル円、ほぼ横ばい

 2日のニューヨーク外国為替市場でドル円はほぼ横ばい。終値は161.44円と前営業日NY終値(161.46円)と比べて2銭程度のドル安水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.40%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「データはディスインフレの軌道に戻りつつあることを示唆」「予想外の労働市場の軟化は行動のきっかけになり得る」と述べたことも相場の重しとなり、22時30分過ぎには一時161.27円と日通し安値を更新した。
 ただ、パウエル議長が政策変更に関しては持続的なインフレ鈍化実現への「一層の確信が必要」と慎重な姿勢を堅持したことから、ドル売りは長続きしなかった。5月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が814.0万件と予想の791.0万件を上回ったことも買い戻しを促し、23時過ぎには161.62円付近まで持ち直した。
 もっとも、4日は独立記念日で米金融市場は休場。明日3日は米株式・債券市場が短縮取引となり、連休を取る市場関係者も多いもよう。積極的な売買を手控える雰囲気もあり、大きな方向感は出なかった。

 ユーロドルは小幅ながら4日続伸。終値は1.0745ドルと前営業日NY終値(1.0740ドル)と比べて0.0005ドル程度のユーロ高水準だった。欧州市場では一時1.0710ドルまで値を下げたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入ったほか、パウエルFRB議長の発言が相場の支援材料となり、22時30分過ぎには一時1.0747ドルと日通し高値を付けた。そのあとは良好な米雇用指標を受けて1.0724ドル付近まで下押しする場面もあったが、引けにかけては1.0747ドル付近まで再び強含んだ。

 ユーロ円は小幅に5日続伸。終値は173.48円と前営業日NY終値(173.40円)と比べて8銭程度のユーロ高水準。欧州時間に一時173.09円と本日安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり取引終了間際には173.53円付近まで持ち直した。ユーロドルにつれた動きとなった。

本日の参考レンジ
ドル円:161.27円 - 161.74円
ユーロドル:1.0710ドル - 1.0747ドル
ユーロ円:173.09円 - 173.60円

(中村)
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