株式明日の戦略-ノンストップで史上最高値を更新、さらに上値を伸ばせるか

4日の日経平均は大幅に5日続伸。終値は332.89円高の40913.65円。米国株はまちまちも、ナスダックやS&P500の高値更新を好感して3桁上昇スタート。TOPIXは早い時間に1989年につけた史上最高値2884.80pを上回ってきた。日経平均も今年3月につけた史上最高値の40888.43円に接近したが、前場ではこれを超えられず、前引けにかけては上げ幅を2桁に縮めた。

 しかし、後場に入ると改めての買いが入って上げ幅を拡大。史上最高値を上回り、40900円台に乗せた。その後は41000円を前に伸び悩んだものの、高値圏でのもみ合いが継続。300円を超える上昇となって史上最高値を更新した。TOPIXも2898.47pで終えて史上最高値を更新。2900pを上回る場面もあった。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆1300億円。業種別では非鉄金属、輸送用機器、銀行などが上昇した一方、水産・農林、その他製品、証券・商品先物などが下落した。史上最高値更新の記念すべき日に三菱重工業<7011.T>が全市場の売買代金トップとなる大商いで3.8%高と大幅上昇。反面、架空取引による不正な資金ねん出が発覚した川崎重工業<7012.T>が7.3%安と大幅に下落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり985/値下がり586。米長期金利の低下を受けて、太陽誘電やTDKなど電子部品の一角が大幅上昇。半導体株は濃淡あったがアドバンテストの動きが良かった。ソフトバンクGが4.5%高となり、指数に大きく貢献。米長期の低下を受けても、みずほFGや三井住友など銀行株に強い買いが入った。1Q好決算が確認できたワールドが値を飛ばし、プライム市場の値上がり率トップとなった。

 一方、東京エレクトロンやレーザーテックなど半導体の一角が下落。主力どころではファーストリテイリングやNTTが弱かった。株高ではあったが野村HDや大和証Gなど証券株が軟調。ABCマートが1Q決算を受けて大幅に下落した。アインHDはインテリア雑貨を展開するフランフランの子会社化が好感されず急落。プライム市場の値下がり率トップとなった。

 今週の日本株はここまで記録づくめ。TOPIXが月曜に年初来高値を更新し、日経平均が火曜に40000円、水曜に40500円を終値で上回り、きょう木曜は日経平均とTOPIXがそろって史上最高値を更新した。

 米国でエヌビディアが大幅高となった割には国内半導体株が案外であったが、TOPIXが一足先に史上最高値を更新してきたことで、日経平均も押せ押せムードの中で後場に上値を伸ばした。本日の米国は独立記念日により休場。英国では総選挙が行われ、事前報道では与党の苦戦が伝わっている。あすは米株が休場の分、欧州株の動向に神経質となるかもしれない。ただ、足元では欧州リスクに対する警戒は大きく後退しており、売られたとしても過度に悲観に傾くことはないだろう。欧州株が落ち着いていれば、リスクオンの流れに弾みがつく展開も期待できる。日経平均が41000円を上回り、新たな記録を打ち立てて週を終えることができるかに注目したい。

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