ロンドン為替見通し=欧・英政局を材料とした欧州勢の動き出し追う展開

 ロンドンタイムは、欧・英政局を材料とした欧州勢の動き出しの状況を追うことになる。週末7日のフランス下院決選投票では、左派の政党連合「新人民戦線(NFP)」が議会最大勢力になる見通しとなり、マクロン大統領が左派連合とどのように連携を取るか注目となる。ただ、仮に現与党と左派による連立内閣がどうにか成立しても、解散にともなう下院選挙1年以内は解散できないとの規定期間を経過した来年にも再選挙を行うではとの見方もある。安定しない政局の不透明感がユーロの重しとなるリスクがある。

 一方、英総選挙で地滑り的な勝利をおさめた労働党による政策運営への期待感がポンドに及ぼす影響も注視したい。左派色を後退させ中道に舵を切った労働党スターマー党首の政治路線はフィナンシャルタイムズ、サンデータイムズなど英主要紙にも評価されており、経済活動の再活性につながるとの声も聞かれる。新財務相には予想通り元イングランド銀行(BOE=中央銀行)のリーブス氏が就任し、歳出拡大よりも財政規律を重視する同氏の就任がポンドの支援となるかどうかも見定めたい。


想定レンジ上限
・ユーロドル:6月6・7日高値1.0902ドル。
・ポンドドル:3月8日につけた年初来高値1.2894ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル:日足一目均衡表・転換線1.0755ドル。
・ポンドドル:1.2709ドル前後で推移する21日移動平均線付近。

(関口)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。