株式明日の戦略-後場高でベア派を一掃、リスクオンムードは高まるか

 10日の日経平均は大幅続伸。終値は251円高の41831円。

 日経平均は連日の大幅上昇。ETF分配金ねん出目的の売り需要が発生するとみられていた中、後場に入って買いが入った。今週は8日と10日の需給悪が警戒されていたが、下げた8日も安値引けとはいえ値幅は出ておらず、足元の強い基調を崩すような動きは見られなかった。このことは、来年のこの時期の警戒を和らげることにもつながる。そして、きょうの大幅上昇は、下手に売りから入ると大火傷してしまうリスクがあることを強く印象づけた。

 米国では11日に6月の消費者物価指数(CPI)、12日に6月の生産者物価指数(PPI)が発表される。先週の6月の雇用統計は雇用の鈍化を示す内容であった。9日の上院議会証言でパウエルFRB議長は利下げの時期についての明言を避けたが、CPIやPPIが市場予想を下回った場合には、市場は9月FOMCでの利下げを完全に織り込むことになるだろう。その場合、米国主導での株高が期待できる。

 また、11日の引け後にはファーストリテイリングが3Q決算の発表を予定している。きょうは日経平均のプラス寄与度トップとなっており、同社が決算で買われるようなら、指数にも好影響が見込まれる。あすは米CPIやファストリ決算を前に待ちの1日となるが、次の節目の42000円が射程圏内に入っている。流れが良い時には節目を難なく超えることで好循環が発生しやすくなるだけに、42000円台に乗せてリスクオンムードを高めることができるかに注目したい。
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