11日香港株=反発スタートか、米利下げ期待の高まりを好感

 11日の香港市場は反発スタートか。米利下げ期待の高まりが好感されそうだ。パウエルFRB議長は9日の米上院に続いて米下院金融サービス委員会で議会証言を行い、高金利政策長期化による景気や雇用へのリスクを繰り返した。米10年債利回りは前日の4.300%から4.284%に低下し、CMEのフェドウォッチ・ツールの年内2回の利下げ確率は1週間前の70%から75%に上昇した。

 香港市場でハンセン指数は前日まで4営業日続落し、終値ベースで4月25日以来、およそ2カ月半ぶりの安値を3日連続で更新した後とあって、割安感を意識した買いも入りやすいだろう。もっとも、中国の景気不安が引き続き重荷となり、買い一巡後は上値の重い展開になる可能性がある。週内に中国の金融統計と貿易統計、6月の米国の物価統計が相次いで発表されることから、様子見気分も上値を抑えると予想する。

 10日のNY市場でダウ平均は3営業日ぶりに反発。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は7営業日連続で最高値を更新した。半導体受託生産の台湾積体電路製造(TSMC)が発表した4-6月期の売上高の予想上振れを受けてエヌビディアやマイクロン・テクノロジーなど半導体株の上昇が目立った。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、ネット株のテンセント(00700)、アリババ集団(09988)、国際金融株のHSBC(00005)、AIAグループ(01299)などが香港終値を上回った半面、中国国有銀行の中国工商銀行(01398)、中国建設銀行(00939)などが下回って引けた。
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