NYマーケットダイジェスト・15日 ダウ最高値・金利上昇・ドル底堅い

(15日終値)
ドル・円相場:1ドル=158.06円(前営業日比△0.23円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=172.20円(△0.04円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0894ドル(▲0.0013ドル)
ダウ工業株30種平均:40211.72ドル(△210.82ドル)
ナスダック総合株価指数:18472.57(△74.12)
10年物米国債利回り:4.23%(△0.05%)
WTI原油先物8月限:1バレル=81.91ドル(▲0.30ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=2428.9ドル(△8.2ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
7月米ニューヨーク連銀製造業景気指数
        ▲6.6       ▲6.0

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反発。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長やデイリー米サンフランシスコ連銀総裁の発言を控えて、しばらくは158.00円を挟んだ狭いレンジ取引が続いた。21時30分発表の7月米ニューヨーク連銀製造業景気指数は▲6.6と予想の▲6.0をやや下回ったが、相場の反応は限られた。
 なお、パウエルFRB議長はこの日、「過去3回のインフレ指標は信頼感を高めた」「第2四半期のインフレ率はさらに改善」などと発言。市場では「想定よりもハト派的な内容だった」との受け止めから、当初は円買い・ドル売りで反応した。前週末の安値157.38円を下抜けると一時157.19円と6月17日以来約1カ月ぶりの安値まで急落した。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、158円台前半まで持ち直した。パウエルFRB議長が利下げ開始時期についての言及を避けたことが相場を下支えした。

・ユーロドルは4日ぶり小反落。欧州時間発表の5月ユーロ圏鉱工業生産が予想を上回るとユーロ買い・ドル売りが進行。目先の上値の目途として意識されていた前週末の高値1.0911ドルや6月高値1.0916ドルを上抜けて、24時過ぎに一時1.0922ドルと3月21日以来約4カ月ぶりの高値を付けた。
 ただ、18日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に、持ち高を一段と傾ける動きは限られた。米長期金利の上昇も相場の重しとなり、2時30分過ぎには1.0893ドル付近まで下押しした。

・ユーロ円は3日ぶりに小反発。欧州時間に一時172.56円と日通し高値を付けたものの、パウエルFRB議長の発言をきっかけにドル円が急落すると171.58円と日通し安値を更新した。ただ、ドル円の持ち直しにつれた買いが入ると172円台前半まで値を戻した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、史上最高値を更新した。米国のインフレが落ち着く中、米利下げ観測を手掛かりにした買いが続いた。市場では「暗殺未遂に遭ったトランプ前大統領が軽傷で済んだことで、買い安心感が広がった」との声も聞かれた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸。

・米国債券相場で長期ゾーンは4日ぶりに反落。11月の米大統領選挙でトランプ前大統領が優勢との見方が強まる中、米政府の財政拡張に対する懸念が売りを誘った。

・原油先物相場は続落。週末13日にトランプ前大統領が狙撃されたことや、4-6月期中国国内総生産(GDP)が市場予想を下回ったことを嫌気し、小幅ながら原油先物は続落して引けた。

・金先物相場は反発。週末13日にトランプ前大統領が狙撃されたことで、安全資産とされる金先物に買いが集まり週明けは始まった。米金利が上昇すると弱含む場面もあったが、下値は底堅く一時過去最高値に接近した。また、パウエルFRB議長が「第2四半期のインフレ率はさらに改善」と発言したこともあり、金先物は反発して引けた。

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。