株式明日の戦略-反発も終盤にかけて失速、値を保てるかは米国株がカギを握る

 16日の日経平均は反発。終値は84円高の41275円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり819/値下がり783。トランプ前大統領が銃撃を受けても大事に至らなかったことで、15日の米国市場では大統領選のトランプ氏勝利を見越したような物色が盛り上がった。この流れを受けて防衛関連が人気化し、三菱重工、川崎重工、IHIが大幅上昇。石川製作所や細谷化工など中小型の防衛株にも資金が向かった。トランプ氏は株式市場にフレンドリーとの見方から、野村HDや大和証Gなど証券株が堅調。米アップル株が最高値を更新したことを受けて、TDK、太陽誘電、村田製作所など電子部品株が買いを集めた。

 一方、ファーストリテイリングがやや大きめの下落。リクルート、任天堂、レーザーテックなど、グロース系の一角が売りに押された。円高が嫌気されたか、ブリヂストンや横浜ゴムなどタイヤ株が軒並み安。インターアクション、IDOM、コスモス薬品が業績関連のリリースを材料に大きく値を崩した。

 日経平均は反発。ただ、高く始まった後は伸び悩んだ。売買代金上位銘柄には買われる銘柄も多かっただけに、力強い上昇とならなかったことは物足りない。12日に4桁安となったことで、買いに関してはまだ及び腰になっていると考えられる。テクニカル面では、25日線、75日線、13週線、26週線など主要な移動平均線は40000円より下に位置しており、ここから1000円くらいはストンと下げても不思議はない。41000円より上で値を保ちながら次の上昇タイミングを待ちたいところで、大崩れを回避できるかどうかは米国株がカギを握る。米国株はここにきて、ダウ平均が史上最高値を更新するなど動きが良くなっている。少し前までは3指数の方向がそろわないことも多かったが、ここ数日は3指数が歩調を合わせて上昇している。米国では今週から決算発表が本格化する。個別の売買が盛り上がることで3指数の上昇基調が続き、日本株にも好影響が及ぶ展開に期待したい。
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