ニューヨーク外国為替市場概況・16日 ドル円、続伸

 16日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は158.35円と前営業日NY終値(158.06円)と比べて29銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが低下すると円買い・ドル売りが先行し、21時30分前に158.26円付近まで下げたものの、米商務省が発表した6月米小売売上高が予想を上回ったことが分かると一転買い戻しが優勢に。22時前に一時158.86円と日通し高値を付けた。
 ただ、米10年債利回りが再び低下傾向を強めると徐々に上値が重くなった。市場では「米連邦準備理事会(FRB)が9月にも利下げに動くとの観測が相場の重しとなったほか、政府・日銀による為替介入への警戒感も根強い」との声が聞かれ、5時前には158.32円付近まで下押しした。

 ユーロドルは小反発。終値は1.0899ドルと前営業日NY終値(1.0894ドル)と比べて0.0005ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利の低下とともにユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0905ドルと日通し高値を付けたものの、前日の高値1.0922ドルが目先レジスタンスとして働くと失速。予想を上回る米小売指標も相場の重しとなり、22時30分前には1.0872ドルと日通し安値を更新した。もっとも、米長期金利が再び低下すると1.0903ドル付近まで持ち直している。
 18日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に投資家の様子見姿勢が強く、方向感が出にくい面もあったようだ。なお、市場では「まとまった規模のオプションが1.0900ドルに観測されており、小幅なレンジに収れんしやすい」との指摘もあった。

 ユーロ円は続伸。終値は172.59円と前営業日NY終値(172.20円)と比べて39銭程度のユーロ高水準。ただ、NY市場に限れば狭いレンジでのもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

本日の参考レンジ
ドル円:158.00円 - 158.86円
ユーロドル:1.0872ドル - 1.0905ドル
ユーロ円:172.15円 - 172.92円

(中村)
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