ニューヨーク外国為替市場概況・24日 ドル円、3日続落

 24日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続落。終値は153.89円と前営業日NY終値(155.59円)と比べて1円70銭程度のドル安水準だった。「日銀は来週の金融政策決定会合で利上げを検討」「今後数年間で債券購入を半減する計画」との一部報道や、自民党の茂木敏充幹事長が「日本経済再生で強くて安定した円を作ることが必要」と述べたと伝わると、日銀の政策正常化への思惑が高まり円買い・ドル売りが優勢となった。世界的な株価の下落を背景にリスク・オフの円買いも入り、24時前に一時153.11円と5月6日以来の安値を付けた。
 ただ、売り一巡後は下げ渋った。米長期金利の上昇に伴うドル買いが入ったため、4時過ぎには154.10円付近まで下げ幅を縮めた。

 ユーロドルは小幅続落。終値は1.0840ドルと前営業日NY終値(1.0854ドル)と比べて0.0014ドル程度のユーロ安水準だった。対円中心にドル売りが優勢になると、ユーロに対してもドル安が進み、23時30分前に一時1.0867ドルと日通し高値を付けた。ただ、米長期金利の上昇に伴うドル買いが入ると1.0836ドル付近まで押し戻された。

 ユーロ円は4日続落。終値は166.81円と前営業日NY終値(168.88円)と比べて2円07銭程度のユーロ安水準。30-31日の日銀金融政策決定会合を前に、日銀の政策正常化への思惑が高まると全般円買いが進んだ。ダウ平均が一時550ドル超下落したほか、ナイト・セッションの日経平均先物が大証終値比1030円安の3万8090円まで下げると、リスク・オフの円買いも活発化し一時166.14円と5月8日以来の安値を更新した。

 カナダドル円は一時110.95円と4月12日以来の安値を付けた。カナダ銀行(BOC)が市場予想通り政策金利を据え置いた際の声明で「BOCが重視するコア指数は数カ月間3%を下回っており、CPIを構成する複数の品目における物価上昇の度合いは過去の平均水準に近づいている」と指摘し、マックレムBOC総裁が「インフレが予想通りに緩和すれば、追加利下げが可能」と発言するとカナダドル売りが優勢となった。

本日の参考レンジ
ドル円:153.11円 - 155.99円
ユーロドル:1.0826ドル - 1.0867ドル
ユーロ円:166.14円 - 169.20円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。