ニューヨーク外国為替市場概況・25日 ドル円、4日ぶり小反発

 25日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4営業日ぶりに小反発。終値は153.94円と前営業日NY終値(153.89円)と比べて5銭程度のドル高水準だった。日銀による追加利上げ観測が高まる中、日本株相場の急落や欧州株相場の下落に伴うリスク・オフの円買いが優勢になると、欧州序盤に一時151.94円と5月3日以来の安値を更新した。
 ただ、NY市場では買い戻しが目立った。5月3日の安値151.86円がサポートとして働いたほか、4-6月期米国内総生産(GDP)速報値が予想を上回ったことが相場の支援材料となった。ダウ平均が一時580ドル超上昇すると、投資家のリスク回避姿勢が後退し、円売り・ドル買いが加速。1時30分過ぎには154.32円と日通し高値を付けた。もっとも、ダウ平均が80ドル高程度まで急失速するとドル円の上昇も一服した。
 なお、イエレン米財務長官はこの日、「我々は市場が決定する為替レートを信じる」と述べたほか、トランプ前大統領の強いドル批判についてはG7財務相・中央銀行総裁会議のコミットメントを引き合いに「為替レートは市場で決定されるべきだ」との見解を示した。

 ユーロドルは3日ぶりに小反発。終値は1.0846ドルと前営業日NY終値(1.0840ドル)と比べて0.0006ドル程度のユーロ高水準だった。4-6月期米GDP速報値などが予想を上回るとユーロ売り・ドル買いが先行。22時30分過ぎに一時1.0830ドル付近まで値を下げた。
 ただ、日本時間夕刻に付けた日通し安値1.0828ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。ユーロ円の上昇につれたユーロ買い・ドル売りも入り、2時過ぎには1.0870ドルと日通し高値を更新した。
 もっとも、米長期金利が低下幅を縮めると再び上値が重くなった。5時30分前には1.0844ドル付近まで上値を切り下げた。

 ユーロ円は5日ぶりに反発。終値は166.95円と前営業日NY終値(166.81円)と比べて14銭程度のユーロ高水準。日本時間夕刻に一時164.83円と5月6日以来の安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ダウ平均や日経平均先物が上昇したタイミングで円売り・ユーロ買いが強まると、一時167.59円と日通し高値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:151.94円 - 154.32円
ユーロドル:1.0828ドル - 1.0870ドル
ユーロ円:164.83円 - 167.59円

(中村)
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