株式明日の戦略-2週連続の4桁下落、日米中銀イベントは株安に歯止めをかけるか

 26日の日経平均は8日続落。終値は202円安の37667円。ナスダックやS&P500の下落を嫌気して、売りが先行。前場では下値では買いが入り、プラス圏とマイナス圏を行き来した。米国動向から半導体株が弱かった一方、値上がり銘柄は多く、前場は3桁の上昇かつ、高値圏で終えた。

 しかし、今週、ここまでの動きが非常に弱かったことから、後場に入ると値を消す展開。上げ分を消失して前日終値近辺でしばらくもみ合った後、終盤にかけては下方向に勢いがついた。リスク回避ムードが強まる中で、値下がりに転じる銘柄が増加。下げ幅を200円超に広げて安値圏で終了した。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆4300億円。業種別では石油・石炭、金属製品、機械などが上昇した一方、輸送用機器、保険、電気・ガスなどが下落した。1Qが大幅な営業増益となった日野自動車<7205.T>が急騰。反面、1Qが減益となった岡三証券グループ<8609.T>が、後場に入って急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり705/値下がり871。富士通が10.9%高、キヤノンが6.7%高と、決算が好感された銘柄に強い買いが入った。売買代金上位銘柄では三菱重工やファーストリテイリングの動きが良かった。半導体製造装置株は弱かったがシリコンウエハー関連は買われており、証券会社が投資判断を引き上げたSUMCOが大幅上昇。信越化学も引け後の決算への期待から堅調に推移した。

 一方、東京エレクトロンが4.8%安、レーザーテックが4.1%安、アドバンテストが3.6%安と半導体製造装置株が大幅安。前日決算で急落したルネサスは、証券会社の目標株価引き下げを受けて5%を超える下落となった。日産自も決算発表後の目標株価引き下げを受けて大きく売られており、自動車株ではトヨタの下げも目立った。パリでは本日からオリンピックが開催されるが、材料出尽くしが意識されたか、アシックスが6.2%安と大きく値を崩した。

 本日、グロース市場に新規上場したタイミーは、公開価格を大きく上回る初値をつけたが、終値は初値を大きく下回った。注目度の高さから、グロース市場では売買代金が断トツのトップとなった。

 来週はドル円のボラティリティがかなり大きくなる可能性がある。日銀が7月会合で追加利上げを行うとの観測がくすぶり続けており、これが会合前の円高に弾みをつけた。ただ、そもそも利上げは行き過ぎた円安にブレーキをかける目的とみられており、経済情勢からはまだ時期尚早という見方も多い。円安一服から逆回転の円高が進んでいるだけに、現時点では金融政策で円安を止めようと働きかける必要はない。株安が進む中での利上げは景況感の悪化につながる恐れがある。

 ただ、利上げを見送った場合、円キャリートレード再開で再び円安が急速に進む可能性がある。為替に関しては短期間で値動きが大きくなってしまうと、日本株には良い影響を及ぼさない。日銀はかなり難しい舵取りを迫られることになる。ドル円が円安に振れてもそれを好感できるかどうかは分からないという点では、目先は外需株のパフォーマンスが低下するリスクがある。


【来週の見通し】
 乱高下か。7月30日から31日の日程で日銀金融政策決定会合とFOMCが開催される。これらが株価の反転を呼び込む展開に期待したいところで、そうなる可能性も大いにあるが、米国株や為替が不安定となっているだけに、注意が必要。日銀会合では追加利上げの有無が焦点となり、結果を受けたドル円の動向が大きく注目される。FOMCでは9月の利下げが示唆されるとみられているが、エヌビディアなど主力グロース株がどういった反応を見せるかが注目点となる。日米で決算発表が目白押しとなるが、決算に対する反応も、中銀イベントを波乱なく通過できるかどうかで大きく変わってくると思われる。日米株に下げ止まり感が出てこなかった場合には、金曜8月2日に発表予定の米7月雇用統計は警戒材料となる。底打ち期待の買いとリスク回避の売りがせめぎ合い、日々荒い動きが続くだろう。
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