NYマーケットダイジェスト・1日 株急落・金利低下・円高

(1日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.36円(前営業日比▲0.62円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.18円(▲1.18円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0791ドル(▲0.0035ドル)
ダウ工業株30種平均:40347.97ドル(▲494.82ドル)
ナスダック総合株価指数:17194.14(▲405.26)
10年物米国債利回り:3.97%(▲0.06%)
WTI原油先物9月限:1バレル=76.31ドル(▲1.60ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2480.8ドル(△7.8ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
前週分の米新規失業保険申請件数
       24.9万件    23.5万件・改
7月米製造業PMI改定値
        49.6       49.5
6月米建設支出
(前月比)  ▲0.3%     ▲0.4%・改
7月米ISM製造業景気指数
        46.8       48.5

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。アジア時間に一時148.51円と3月15日以来の安値を付けた反動で買い戻しが先行。22時過ぎに一時150.89円と日通し高値を付けた。
 ただ、買い戻しが一巡すると再び弱含んだ。7月米ISM製造業景況指数が46.8と予想の48.8を下回り、6月米建設支出が前月比0.3%減と予想の0.2%増に反して減少したことを受けて円買い・ドル売りが優勢になった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時3.9627%前後と2月2日以来およそ半年ぶりの低水準を記録したことも相場の重しとなり、取引終了間際には149.29円付近まで下押しした。

・ユーロドルは反落。ポンドドルの下落にユーロ売り・ドル買いが出たほか、欧州株相場の下落を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが出ると、欧州時間に一時1.0778ドルと7月3日以来の安値を付けた。
 NY時間に入り、低調な米経済指標が相次ぐと一時1.0818ドル付近まで買い戻される場面もあったが、戻りは鈍かった。欧州株相場に加えて、米国株相場も軟調に推移したためリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが出やすい地合いとなった。
 なお、欧州を代表する株価指数のひとつユーロ・ストックス50指数は2%超下落したほか、ダウ平均は一時740ドル超下落した。

・ユーロ円は5日続落。アジア時間に一時160.89円と3月12日以来の安値まで下落した反動で買い戻しが先行。22時過ぎに一時162.89円と日通し高値を付けた。ただ、買い戻しが一巡すると次第に上値が重くなった。米国株相場や日経平均先物の大幅下落に伴うリスク回避の円買い・ユーロ売りが入り、取引終了間際には161.10円付近まで押し戻された。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1530円安の3万6420円まで急落した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落。米利下げ観測を背景に買いが先行したものの、そのあとは明日2日の7月米雇用統計を控えた利益確定目的の売りに押された。低調な米経済指標が相次ぎ、米景気の先行きに警戒感が広がったことも売りを誘った。指数は一時740ドル超下げる場面があった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に反落。エヌビディアが下げた一方、決算内容が好感されたメタプラットフォームズが上げた。

・米国債券相場で長期ゾーンは6日続伸。低調な米経済指標が相次ぎ、米景気の先行きに警戒感が広がると買いが優勢となった。中東情勢の緊迫化を背景に安全資産とされる米国債に買いが集まった面もある。利回りは一時3.9627%前後と2月2日以来およそ半年ぶりの低水準を付けた。

・原油先物相場は反落。7月米ISM製造業景況指数が予想より弱い結果となったことを受け、景気鈍化に伴うエネルギー需要への懸念が高まった。なお、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟産油国でつくるOPECプラスはこの日、閣僚級会合で現行の生産方針を据え置くことを決めた。

・金先物相場は3日続伸し、過去最高値を更新した。米長期金利の低下を受けて金利を生まない資産である金に買いが入った。中東情勢の緊迫化による安全資産としての金需要も意識され、一時は2500ドル台に乗せる場面もあった。

(中村)
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