欧州マーケットダイジェスト・8日 株まちまち・円安・ドル高

(8日終値:9日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=147.36円(8日15時時点比△1.39円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.81円(△1.17円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0913ドル(▲0.0023ドル)
FTSE100種総合株価指数:8144.97(前営業日比▲21.91)
ドイツ株式指数(DAX):17680.40(△65.25)
10年物英国債利回り:3.978%(△0.029%)
10年物独国債利回り:2.268%(横ばい)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。欧州株相場の下落を背景にリスク回避目的の売りが先行すると一時145.63円付近まで値を下げたものの、アジア時間に付けた日通し安値145.44円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。一時は3.89%台まで低下した米10年債利回りが上昇に転じたことも相場を下支えした。
 NYの取引時間帯に入り、米労働省が発表した前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが分かると全般ドル買いが活発化。米10年債利回りが4.01%台まで上昇したこともドル買いを促し、22時30分過ぎに一時147.54円と日通し高値を更新した。その後の下押しも146.94円付近にとどまった。市場では「米景気後退が差し迫っているという見方は的外れのようだ」との声が聞かれた。

・ユーロドルは方向感に乏しい展開だった。米長期金利の低下を受けて日本時間夕刻に一時1.0945ドルと日通し高値を付けたものの、欧州株安を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが出ると一転下落した。
 NY市場では米労働市場の底堅さを示唆する米雇用関連指標の発表を受けて、米長期金利が上昇。全般ドル買いが優勢となり、23時前に一時1.0882ドルと日通し安値を付けた。ただ、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げ、1.0916ドル付近まで持ち直している。米国株相場の上昇を受けて投資家のリスク回避姿勢が和らいだ。

・ユーロ円は上昇。しばらくはもみ合いの展開が続いていたが、NY市場に入ると強含んだ。米雇用関連指標をきっかけに米経済減速への過度な懸念が和らぐと、ダウ平均が一時680ドル超上昇するなど、米国株相場が底堅く推移。リスク・オンの円売りが優勢となり、2時30分過ぎに一時160.88円と日通し高値を付けた。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時187.88円、豪ドル円は97.14円、NZドル円は88.55円、カナダドル円は107.36円、メキシコペソ円は7.74円まで値を上げた。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反落。前日の米国株や本日の日本株の下落を受けて投資家心理が悪化すると売りが先行した。ただ、本日発表の米雇用指標を受けて米景気先行きへの懸念が和らぐと、英株にも買い戻しが入り下げ幅を縮めた。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られたほか、ハルマやセイジ・グループなど情報技術セクターが値下がりした。

・フランクフルト株式相場は3日続伸。前日の米国株や本日の日本株の下落を受けて投資家心理が悪化すると売りが先行したものの、引けにかけて持ち直した。この日発表の米雇用指標が労働市場の底堅さを示すと、米景気先行きへの懸念が後退。独株にも買いが入った。個別ではラインメタル(3.44%高)やザランド(2.85%高)、シーメンス(2.09%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は英国債が下落した。

(中村)
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