欧州マーケットダイジェスト・12日 株まちまち・円下げ渋り

(12日終値:13日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=147.18円(12日15時時点比▲0.01円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.91円(△0.20円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0933ドル(△0.0014ドル)
FTSE100種総合株価指数:8210.25(前営業日比△42.15)
ドイツ株式指数(DAX):17726.47(△3.59)
10年物英国債利回り:3.916%(▲0.029%)
10年物独国債利回り:2.226%(△0.001%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
7月独卸売物価指数(WPI)
(前月比)   0.3%      ▲0.3%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は上値が重かった。欧州株式相場が小高く始まったほか、時間外のダウ先物が上昇したことを受けて、投資家のリスク志向改善を意識した円売り・ドル買いが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.96%台まで上昇したことも相場の支援材料となった。
 NY勢参入後も円売り・ドル買いの流れが継続し、前週末の高値147.82円を上抜けて一時148.22円と2日以来の高値を付けた。市場では「円キャリー取引の急激な巻き戻しが一服した状態が続いている」との声が聞かれた。
 ただ、米10年債利回りが低下に転じるとドル円にも売りが出て147.08円付近まで下押しした。「イランは24時間以内にイスラエルを攻撃する可能性がある」の一部報道も相場の重しとなった。

・ユーロドルは小高い。米長期金利が低下に転じたことでユーロ買い・ドル売りがじわりと強まると、0時過ぎに一時1.0939ドルと日通し高値を付けた。ただ、本日は主要な米経済指標の発表などもなく手掛かり材料に欠けたことから、相場は大きな方向感が出なかった。今日これまでの安値はアジア時間に付けた1.0910ドルで値幅は0.0029ドル程度だった。
 今週は7月の米消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)、小売売上高などインフレや個人消費の動向を示す米重要指標の発表が予定されており、様子見気分も強かった。

・ユーロ円は上値が重い。欧州市場の流れを引き継いで円売り・ユーロ買いが進行すると、22時30分過ぎに一時161.95円と日通し高値を付けたが、買い一巡後は上値が重くなった。ドル円につれた動きとなった。

・ロンドン株式相場は続伸。前週末の米国株相場が上昇したことを受けて買いが先行したものの、買い一巡後はもみ合いに転じた。新規材料に乏しい中、商いも低調で大きな方向感は出なかった。BPやシェルなどエネルギー株が買われたほか、リオ・ティントやグレンコアなど素材株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場はほぼ横ばい。夏季休暇シーズンで市場参加者が限られる中、積極的な売買は手控えられた。個別ではハノーバー再保険(5.23%高)やRWE(1.70%高)、ラインメタル(1.41%高)などの上昇が目立った半面、ザルトリウス(2.90%安)やボノビア(1.32%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は英国債が上昇した一方、独国債が下落した。

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。