ロンドン為替見通し=英雇用統計と8月独ZEW景況感指数を見極める展開か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、8月独ZEW景況感指数を見極めながら、引き続き中東情勢に関するヘッドラインには警戒しておきたい。

 ユーロドルの現行水準には、NYカットオプション(15日・1.0950ドル、13日・1.0930ドル、14日・1.0925ドル、15日・1.0905ドル、13日・1.0900ドル)が控えており、値動きを抑制している。
 しかしながら、上値の1.0950ドル超え、下値の1.0900ドル割れにはストップロスが控えていることで、ウクライナ軍のロシア越境で新たなステージに入りつつあるウクライナ戦争やイランによるイスラエル報復攻撃の可能性が高まっている中東情勢には警戒しておきたい。

 8月独ZEW景況感指数は32.0と予想されており、7月の41.8からの悪化が見込まれており、予想通りならばユーロの上値を抑える要因になる。

 8月1日のイングランド銀行金融政策委員会(MPC)では、賃金上昇圧力の一段の緩和を背景に、利下げが決定された。3月から5月の賃金上昇率は、前月(2月から4 月)の前年比+6.0%から同+5.7%に鈍化しており、3月から5月の3カ月ILO失業率も4.4%と前月から変わらずだった。
 本日発表される4-6月英失業率は4.5%へ上昇することが予想されており、労働需給の緩和は、イングランド銀行(BOE)の追加利下げ観測や量的引き締め(QT)の資産売却ペースに影響することで要注目か。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1008ドル(8/5高値)
・ユーロ円:161.95円(8/12高値)
・ポンドドル:1.2855ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ポンド円:189.33円(8/12高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0893ドル(日足一目均衡表・転換線=基準線)
・ユーロ円:159.79円(8/12安値)
・ポンドドル:1.2653ドル(日足一目均衡表・雲の下限)
・ポンド円:186.69円(日足一目均衡表・転換線)


(山下)
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