ニューヨーク外国為替市場概況・16日 ドル円、4日ぶり小反発

 16日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4営業日ぶりに小反発。終値は145.70円と前営業日NY終値(145.67円)と比べて3銭程度のドル高水準だった。5月米ミシガン大学消費者態度指数速報値は50.8と予想の53.4を下回ったものの、同時に発表された1年先の期待インフレ率が7.3%上昇、5-10年先が4.6%上昇といずれも予想を上回ったことから全般ドル買いが先行した。アジア時間に付けた145.72円を上抜けると、1時過ぎに一時146.10円まで上値を伸ばした。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.26まで上昇した。
 ただ、引けにかけては伸び悩む展開に。米関税措置を巡る3回目の日米交渉を来週に控えて、円安是正議論への思惑が広がる中、146円台では戻り売りなどが出たようだ。米格付け会社ムーディーズが米国の信用格付けを「AAA」から「AA1」に引き下げたことも相場の重し。

 ユーロドルは反落。終値は1.1163ドルと前営業日NY終値(1.1187ドル)と比べて0.0024ドル程度のユーロ安水準となった。米ミシガン大学が発表した期待インフレ率が予想を上回ったことを受けて全般ドル買いが優勢となった。米長期金利が上昇に転じたこともドル買いを促し、前日の安値1.1170ドルを下抜けて一時1.1131ドルまで値を下げた。
 ただ、引けにかけては1.1166ドル付近まで下げ渋った。ムーディーズによる米国格下げがドル売りを促した。

 ユーロ円は続落。終値は162.64円と前営業日NY終値(162.97円)と比べて33銭程度のユーロ安水準。独DAXが史上最高値を更新するなど、欧州株相場が堅調に推移したことを受けて、欧州市場では一時163.11円と日通し高値を付けた。ただ、NY市場に入るとユーロドルの下落につれた売りが出たため、162.53円付近まで下押しした。

本日の参考レンジ
ドル円:144.92円 - 146.10円
ユーロドル:1.1131ドル - 1.1220ドル
ユーロ円:162.46円 - 163.11円


(中村)
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