ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ドル円、一転上昇

 5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は一転上昇した。24時時点では143.92円と22時時点(143.09円)と比べて83銭程度のドル高水準だった。8月ADP全米雇用報告が9.9万人増と予想の14.5万人増を下回ると全般ドル売りが先行。節目の143.00円を下抜けて、一時142.85円と8月5日以来の安値を更新した。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。8月米総合・サービス部門PMI改定値や8月米ISM非製造業景況指数が予想を上回ったことがドル買いを促すと、一時144.23円と日通し高値を更新した。連日軟調だったナスダック総合が1%超上昇するなど、米国株相場が底堅く推移したことも相場の支援材料。

 ユーロドルは伸び悩み。24時時点では1.1080ドルと22時時点(1.1093ドル)と比べて0.0013ドル程度のユーロ安水準だった。低調な米雇用指標をきっかけに一時1.1120ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。予想を上回る米ISM非製造業景況指数などが相場の重しとなった。

 ユーロ円は底堅い。24時時点では159.47円と22時時点(158.74円)と比べて73銭程度のユーロ高水準。22時前に一時158.62円付近まで値を下げたものの、アジア時間に付けた約1カ月ぶりの安値158.56円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。23時30分過ぎに一時159.79円と日通し高値を付けた。
 特に新規の円売り材料は伝わっていないものの、市場では「前日まで大幅に売られていたナスダック総合やWTI原油先物相場に買い戻しが入るなど、明日の8月米雇用統計を前にポジション調整が進んでいる」との声が聞かれた。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.85円 - 144.23円
ユーロドル:1.1075ドル - 1.1120ドル
ユーロ円:158.56円 - 159.79円

(中村)
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