ニューヨーク外国為替市場概況・6日 ドル円、4日続落

 6日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4日続落。終値は142.30円と前営業日NY終値(143.45円)と比べて1円15銭程度のドル安水準だった。米労働省が発表した8月米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比14.2万人増と予想の16.0万人増を下回った一方、平均時給が前月比0.4%/前年比3.8%と予想の前月比0.3%/前年比3.7%を上回った。失業率は4.2%と市場予想通りの結果となった。指標発表直後はドル買いで反応し、一時144.01円と日通し高値を付けたが、すぐに失速。142.01円まで一転下落した。
 ただ、米10年債利回りが3.75%台まで上昇すると再び買い戻しが優勢に。23時前には143.89円付近まで持ち直した。
 もっとも、買い戻しの勢いも長続きしなかった。米10年債利回りが一時3.6443%前後と昨年6月以来の低水準を付けると円買い・ドル売りが進行。一時250ドル超上昇したダウ平均が下げに転じ、440ドル超下落するとリスク・オフの円買いも入った。ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事が「適切であれば利下げの前倒しを支持」「現在の一連のデータは行動を必要としている」と述べた伝わると、一時141.78円と8月5日以来約1カ月ぶりの安値を付けた。
 その後、同日の安値141.70円が重要なサポートとして働くと142.75円付近まで下げ渋ったものの、戻りは限定的だった。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反落。終値は1.1084ドルと前営業日NY終値(1.1111ドル)と比べて0.0027ドル程度のユーロ安水準だった。米雇用統計発表後に1.1082ドルまで売られたものの、そのあとは1.1155ドルと8月28日以来の高値を付けた。ただ、米長期金利が上昇に転じると一転売りが優勢となり、23時前に一時1.1066ドルと日通し安値を更新した。
 その後、ウォラーFRB理事のハト派的な発言を受けて1.1135ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、米国株相場の下落を背景にリスク・オフのドル買いが入ると再び上値が重くなった。リスクセンチメントに敏感なオセアニア通貨の売りに連れた面もあった。
 なお、豪ドル米ドルは一時0.6660米ドル、NZドル米ドルは0.6156米ドルまで値を下げた。

 ユーロ円は反落。終値は157.77円と前営業日NY終値(159.38円)と比べて1円61銭程度のユーロ安水準。21時30分過ぎに一時159.64円と日通し高値を付けたものの、前日の高値159.79円が目先レジスタンスとして意識されると失速。日米株価指数の下落に伴うリスク回避の円買いが入ると日本時間夕刻に付けた157.92円を下抜けて一時157.47円と8月6日以来の安値を付けた。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1240円安の3万5120円まで急落した。

本日の参考レンジ
ドル円:141.78円 - 144.01円
ユーロドル:1.1066ドル - 1.1155ドル
ユーロ円:157.47円 - 159.64円

(中村)
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