ニューヨーク外国為替市場概況・10日 ドル円、反落

 10日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は142.44円と前営業日NY終値(143.18円)と比べて74銭程度のドル安水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時3.6348%前後と昨年6月以来約1年3カ月ぶりの低水準を記録すると円買い・ドル売りが先行。米国株相場の失速や日経平均先物の下落を背景にリスク・オフの円買いも入ると、1時過ぎに一時142.20円まで値を下げた。
 なお、小高く始まったダウ平均は失速し一時410ドル超下落した。また、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比540円安の3万5610円まで値を下げた。

 ユーロドルは小幅ながら3日続落。終値は1.1020ドルと前営業日NY終値(1.1035ドル)と比べて0.0015ドル程度のユーロ安水準だった。欧州株相場の下落を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが先行すると、24時前に一時1.1015ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、今日1日の値幅は0.0035ドル程度と小さかった。本日は米経済指標の発表などもなく手掛かり材料に欠けたことから、大きな方向感は出なかった。12日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会の結果を見極めたいとの雰囲気もあった。

 ユーロ円は反落。終値は156.97円と前営業日NY終値(157.99円)と比べて1円02銭程度のユーロ安水準。欧州市場序盤に一時158.64円と本日高値を付けたものの、前日の高値158.73円がレジスタンスとして働くと失速。1時過ぎには156.80円と本日安値を更新した。ドル円の下落につれた売りが出た。

 カナダドルは対ドルで1.3615カナダドル、対円で104.49円まで下落した。WTI原油先物価格が一時5%超急落し、1年4カ月ぶりの安値を更新すると、産油国通貨とされるカナダドルに売りが出た。同じく産油国通貨であるメキシコペソも軟調に推移し、対ドルで20.1343ペソ、対円で7.08円まで値を下げた。

本日の参考レンジ
ドル円:142.20円 - 143.71円
ユーロドル:1.1015ドル - 1.1050ドル
ユーロ円:156.80円 - 158.64円

(中村)
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