NYマーケットダイジェスト・10日 株まちまち・金利低下・円高

(10日終値)
ドル・円相場:1ドル=142.44円(前営業日比▲0.74円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=156.97円(▲1.02円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1020ドル(▲0.0015ドル)
ダウ工業株30種平均:40736.96ドル(▲92.63ドル)
ナスダック総合株価指数:17025.88(△141.28)
10年物米国債利回り:3.64%(▲0.06%)
WTI原油先物10月限:1バレル=65.75ドル(▲2.96ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2543.1ドル(△10.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は反落。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時3.6348%前後と昨年6月以来約1年3カ月ぶりの低水準を記録すると円買い・ドル売りが先行。米国株相場の失速や日経平均先物の下落を背景にリスク・オフの円買いも入ると、1時過ぎに一時142.20円まで値を下げた。
 なお、小高く始まったダウ平均は失速し一時410ドル超下落した。また、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比540円安の3万5610円まで値を下げた。

・ユーロドルは小幅ながら3日続落。欧州株相場の下落を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが先行すると、24時前に一時1.1015ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、今日1日の値幅は0.0035ドル程度と小さかった。本日は米経済指標の発表などもなく手掛かり材料に欠けたことから、大きな方向感は出なかった。12日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会の結果を見極めたいとの雰囲気もあった。

・ユーロ円は反落。欧州市場序盤に一時158.64円と本日高値を付けたものの、前日の高値158.73円がレジスタンスとして働くと失速。1時過ぎには156.80円と本日安値を更新した。ドル円の下落につれた売りが出た。

・カナダドルは対ドルで1.3615カナダドル、対円で104.49円まで下落した。WTI原油先物価格が一時5%超急落し、1年4カ月ぶりの安値を更新すると、産油国通貨とされるカナダドルに売りが出た。同じく産油国通貨であるメキシコペソも軟調に推移し、対ドルで20.1343ペソ、対円で7.08円まで値を下げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。8月米消費者物価指数(CPI)や米卸売物価指数(PPI)など、今週発表される米重要指標を前に、持ち高調整目的の売りが優勢となった。指数は一時410ドル超下落した。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸。米長期金利が低下したことで、高PER(株価収益率)のハイテク株には買いが入った。

・米国債券相場で長期ゾーンは6日続伸。8月米CPIや米PPIなど、今週発表される米重要指標を前に買いが入りやすかった。3年債入札が「好調」と受け止められたことも相場を下支えした。利回りは一時3.6348%前後と昨年6月以来約1年3カ月ぶりの低水準を付けた。

・原油先物相場は反落。石油生産施設が多く位置する米メキシコ湾岸へのハリケーン接近など買い材料もあったが次第に頭打ちに。エネルギー消費大国である中国の景気低迷が原油の需要後退を意識させ、戻り売り優位に転じた。

・金先物相場は続伸。米10年債利回りが昨年6月以来の水準3.63%台をつけるなど米金利が低下。金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味改善が支援となった。

(中村)
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