NYマーケットダイジェスト・5日 株まちまち・金利低下・ドル安

(5日終値)
ドル・円相場:1ドル=143.45円(前営業日比▲0.29円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.38円(△0.08円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1111ドル(△0.0029ドル)
ダウ工業株30種平均:40755.75ドル(▲219.22ドル)
ナスダック総合株価指数:17127.66(△43.36)
10年物米国債利回り:3.73%(▲0.03%)
WTI原油先物10月限:1バレル=69.15ドル(▲0.05ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2543.1ドル(△17.1ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
8月米企業の人員削減数
(前年比)   1.0%       9.2%
8月ADP全米雇用報告
       9.9万人     11.1万人・改
4-6月期米非農業部門労働生産性改定値
(前期比)   2.5%       2.3%
前週分の米新規失業保険申請件数
       22.7万件     23.2万件・改
8月米サービス部門PMI改定値
         55.7       55.2
8月米総合PMI改定値
         54.6       54.1
8月米ISM非製造業指数
         51.5       51.4

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。8月ADP全米雇用報告が予想を下回ったことが伝わると全般ドル売りが先行。節目の143.00円を下抜けて、一時142.85円と8月5日以来の安値を更新した。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。8月米総合・サービス部門PMI改定値や8月米ISM非製造業景況指数が予想を上回ったことがドル買いを促し、23時30分過ぎに一時144.23円と日通し高値を更新した。
 もっとも、一時は1%超上昇したナスダック総合が失速し、ダウ平均が450ドル超下落するとドル円の上値も重くなった。米長期金利の低下に伴う売りも出て一時143.20円付近まで下押しした。明日6日発表の8月米雇用統計を前に投資家の様子見姿勢が強く、神経質な動きとなった。

・ユーロドルは続伸。低調な米雇用指標を受けて一時1.1120ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。予想を上回る米ISM非製造業指数などが相場の重しとなり、1.1076ドル付近まで下押しした。ただ、アジア時間に付けた日通し安値1.1075ドルが目先サポートとして働くと再び強含んだ。
 明日発表される米雇用統計待ちという状況で、持ち高を傾ける動きは限られた。

・ユーロ円は3日ぶりに小反発。22時前に一時158.62円付近まで値を下げたものの、アジア時間に付けた約1カ月ぶりの安値158.56円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。23時30分過ぎに一時159.79円と日通し高値を付けた。ただ、米国株相場が失速するとユーロ円にも売りが出て158.98円付近まで押し戻されている。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。8月ADP全米雇用報告が予想を下回ったことを受けて、明日発表の8月米雇用統計への警戒感が高まると株売りが優勢となった。指数は一時450ドル超下げる場面があった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発。エヌビディアが反発した一方、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が売られた。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。前日の7月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数に続き、8月ADP全米雇用報告が予想を下回ったことを受けて買いが優勢となった。8月米ISM非製造業景況指数が予想を上回ると売りが出たものの、反応は一時的だった。

・原油先物相場は4日続落。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫で原油在庫が大幅に取り崩されたことや、利食いの買い戻しなども入り70.82ドルまで買われる場面もあった。しかしながら、買いの勢いは弱く、米中の経済指標の弱さによる世界的な原油需要減退懸念の流れが払しょくできないことで、一時昨年12月以来となる69ドルを割り込む場面もあった。引けにかけては小幅に買い戻しも入ったが、4日続落して引けた。

・金先物相場は続伸。昨日発表された7月米JOLTS求人件数に続き8月のADP雇用報告も市場予想よりも就業者数が下回り、3年半ぶりの低い結果となった。指標発表後に米金利が低下し、ドル安が進んだことで、ドルで取引される金先物は割安感から買いが集まり続伸して引けた。

(中村)
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