NYマーケットダイジェスト・30日 ダウ最高値・金利上昇・ドル高・円安
(30日終値)
ドル・円相場:1ドル=146.17円(前営業日比△1.18円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.49円(△0.87円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1048ドル(▲0.0029ドル)
ダウ工業株30種平均:41563.08ドル(△228.03ドル)
ナスダック総合株価指数:17713.63(△197.20)
10年物米国債利回り:3.90%(△0.04%)
WTI原油先物10月限:1バレル=73.55ドル(▲2.36ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2527.6ドル(▲32.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
<発表値> <前回発表値>
7月米個人所得
(前月比) 0.3% 0.2%
7月米個人消費支出(PCE)
(前月比) 0.5% 0.3%
7月PCEデフレーター
(前年比) 2.5% 2.5%
7月PCEコアデフレーター
(前月比) 0.2% 0.2%
(前年比) 2.6% 2.6%
8月米シカゴ購買部協会景気指数
46.1 45.3
8月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値)
67.9 67.8
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日続伸。米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を判断するうえで重視する7月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)は前年比2.5%と市場予想通りとなり、変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターは前年比2.6%と予想の2.7%をわずかに下回った。米インフレの鈍化傾向が続く中、米経済は底堅さを保っていると受け止められたことから、米長期金利の上昇とともにドル買いが優勢となった。重要なレジスタンスとして意識されていた一目均衡表転換線145.40円を上抜けるとテクニカル的な買いも強まり、2時過ぎに146.25円まで上値を伸ばした。
市場では「FRBの9月利下げは織り込み済みだが、大幅な利下げに対する観測は幾分後退。指標発表直後に米長期金利が上昇したため、ドル買いが進んだ」との声が聞かれた。また、「今回のデータでは米インフレの鈍化傾向が続いていることが示された。マーケットの関心は利下げ時期から今後の利下げペースに移っており、FRBの金融政策を見極めるうえで来週発表される8月米雇用統計が注目される」との指摘があった。
・ユーロドルは3日続落。米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが優勢になると、前日の安値1.1056ドルを下抜けて一時1.1044ドルまで値を下げた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.78まで上昇した。
なお、シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事は「ECBは利下げを慎重に進めるべき」と述べた一方、レーン・フィンランド中銀総裁やミュラー・エストニア中銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁は9月利下げの可能性を示唆した。
・ユーロ円は6日ぶりに反発。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが出たほか、日経平均先物の上昇に伴う買いが入った。前日の高値161.27円を上抜けて一時161.63円まで値を上げた。
ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比360円高の3万9070円まで上昇した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、史上最高値を更新した。7月米PCEデフレーターが市場予想通りの結果となり、インフレの鈍化傾向が改めて示されると株を買う動きが広がった。市場では「FRBが9月から段階的な利下げを始めるとの見方を支える内容だった」との声が聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは5日続落。7月米PCEやPCEデフレーターが消費の底堅さとインフレの鈍化傾向を示すと債券売りが広がった。3連休となる週末を前にポジション調整目的の売りも出た。
・原油先物相場は大幅に反落。リビアの油田閉鎖は供給リスクを高めたものの、エネルギー消費大国・中国における石油需要の減少懸念がより強い不安要素とされた。週末・月末を控えるなか、持ち高調整の売りが売りを呼ぶ展開となった。月間ベースでは2カ月連続の下落で終えた。
・金先物相場は大幅に反落。この日発表された7月米PCEデフレーターは予想に沿った結果だったものの米長期金利は上昇し、金利が付かない金の重しとなった。また為替でドル高が進み、ドル建て金に割高感が生じたことも下押し要因となり、今週の安値圏で週引けした。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=146.17円(前営業日比△1.18円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.49円(△0.87円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1048ドル(▲0.0029ドル)
ダウ工業株30種平均:41563.08ドル(△228.03ドル)
ナスダック総合株価指数:17713.63(△197.20)
10年物米国債利回り:3.90%(△0.04%)
WTI原油先物10月限:1バレル=73.55ドル(▲2.36ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2527.6ドル(▲32.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
<発表値> <前回発表値>
7月米個人所得
(前月比) 0.3% 0.2%
7月米個人消費支出(PCE)
(前月比) 0.5% 0.3%
7月PCEデフレーター
(前年比) 2.5% 2.5%
7月PCEコアデフレーター
(前月比) 0.2% 0.2%
(前年比) 2.6% 2.6%
8月米シカゴ購買部協会景気指数
46.1 45.3
8月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値)
67.9 67.8
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日続伸。米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を判断するうえで重視する7月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)は前年比2.5%と市場予想通りとなり、変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターは前年比2.6%と予想の2.7%をわずかに下回った。米インフレの鈍化傾向が続く中、米経済は底堅さを保っていると受け止められたことから、米長期金利の上昇とともにドル買いが優勢となった。重要なレジスタンスとして意識されていた一目均衡表転換線145.40円を上抜けるとテクニカル的な買いも強まり、2時過ぎに146.25円まで上値を伸ばした。
市場では「FRBの9月利下げは織り込み済みだが、大幅な利下げに対する観測は幾分後退。指標発表直後に米長期金利が上昇したため、ドル買いが進んだ」との声が聞かれた。また、「今回のデータでは米インフレの鈍化傾向が続いていることが示された。マーケットの関心は利下げ時期から今後の利下げペースに移っており、FRBの金融政策を見極めるうえで来週発表される8月米雇用統計が注目される」との指摘があった。
・ユーロドルは3日続落。米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが優勢になると、前日の安値1.1056ドルを下抜けて一時1.1044ドルまで値を下げた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.78まで上昇した。
なお、シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事は「ECBは利下げを慎重に進めるべき」と述べた一方、レーン・フィンランド中銀総裁やミュラー・エストニア中銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁は9月利下げの可能性を示唆した。
・ユーロ円は6日ぶりに反発。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが出たほか、日経平均先物の上昇に伴う買いが入った。前日の高値161.27円を上抜けて一時161.63円まで値を上げた。
ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比360円高の3万9070円まで上昇した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、史上最高値を更新した。7月米PCEデフレーターが市場予想通りの結果となり、インフレの鈍化傾向が改めて示されると株を買う動きが広がった。市場では「FRBが9月から段階的な利下げを始めるとの見方を支える内容だった」との声が聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは5日続落。7月米PCEやPCEデフレーターが消費の底堅さとインフレの鈍化傾向を示すと債券売りが広がった。3連休となる週末を前にポジション調整目的の売りも出た。
・原油先物相場は大幅に反落。リビアの油田閉鎖は供給リスクを高めたものの、エネルギー消費大国・中国における石油需要の減少懸念がより強い不安要素とされた。週末・月末を控えるなか、持ち高調整の売りが売りを呼ぶ展開となった。月間ベースでは2カ月連続の下落で終えた。
・金先物相場は大幅に反落。この日発表された7月米PCEデフレーターは予想に沿った結果だったものの米長期金利は上昇し、金利が付かない金の重しとなった。また為替でドル高が進み、ドル建て金に割高感が生じたことも下押し要因となり、今週の安値圏で週引けした。
(中村)