NYマーケットダイジェスト・26日 ダウ史上最高値・金利上昇・ドル買い戻し

(26日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.53円(前営業日比△0.16円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.31円(▲0.27円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1161ドル(▲0.0031ドル)
ダウ工業株30種平均:41240.52ドル(△65.44ドル)
ナスダック総合株価指数:17725.77(▲152.02)
10年物米国債利回り:3.81%(△0.01%)
WTI原油先物10月限:1バレル=77.42ドル(△2.59ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2555.2ドル(△8.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
7月米耐久財受注額
(前月比)   9.9%     ▲6.9%・改
輸送用機器を除く
(前月比)   ▲0.2%     0.1%・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は反発。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が前週末23日にジャクソンホール会議で講演し、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始をほぼ明言。本日のアジア市場でもドル売りが継続し、一時143.45円と5日以来の安値を付けた。
 ただ、NY市場ではポジション調整目的のドル買い戻しが優勢に。7月米耐久財受注額が予想を上回ったことや米長期金利の上昇に転じたことも円売り・ドル買いを促し、3時30分過ぎには一時144.65円と日通し高値を更新した。
 なお、FOMCで投票権を有するデイリー米サンフランシスコ連銀総裁は大手ベンターとのインタビューで「政策を調整する時期が来ている」「9月の利下げが軌道から外れる事態は考えにくい」などと述べたと伝わった。

・ユーロドルは反落。アジア市場では一時1.1202ドルと昨年7月20日以来約1年1カ月ぶりの高値を付けたものの、欧米市場に入るとポジション調整目的の売りが優勢となり弱含んだ。22時過ぎには一時1.1150ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、本日はサマーバンクホリデーの祝日で英国市場が休場となったことから市場参加者も少なく、値動きは限定的だった。24時前には1.1179ドル付近まで下げ渋った。

・ユーロ円は続落。22時過ぎに一時本日安値となる160.51円まで値を下げたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり161.48円付近まで持ち直した。ただ、アジア時間に付けた日通し高値161.55円を上抜けることは出来なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、史上最高値を更新した。前週末のパウエルFRB議長による9月利下げを示唆する発言を受けて、この日も買いが続いた。ただ、28日にエヌビディアの決算発表を控えて、目先の利益を確定する売りも出やすく上値は限定的だった。NY午後には下げに転じる場面もあった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反落。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などが売られた。

・米国債券相場で長期ゾーンは反落。米利下げ観測を背景に買いが入ったものの、7月米耐久財受注額が予想を上回ると売りが出た。今週予定されている2・5・7年債入札を前にポジション調整目的の売りも出た。

・原油先物相場は大幅に3日続伸。リビアの油田の大半を支配下に置く同国東部の政治勢力が、石油生産と輸出を停止すると発表。供給リスクへの警戒感が高まって相場は急騰した。また、パレスチナ自治区ガザの停戦に向けた動きが後退し、紛争が周辺の産油国にも拡大するとの懸念も原油相場の支えとなった。

・金先物相場は続伸。米長期金利の低下は一服したものの、先週末から金利先安観が高まったことで利子の付かない資産である金に資金が向かいやすくなっている。また、中東情勢が更に緊迫化するとの懸念も安全資産とされる金の底堅さに繋がった。

(中村)
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