NYマーケットダイジェスト・22日 株安・金利上昇・ドル高

(22日終値)
ドル・円相場:1ドル=146.29円(前営業日比△1.08円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.56円(△0.61円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1112ドル(▲0.0038ドル)
ダウ工業株30種平均:40712.78ドル(▲177.71ドル)
ナスダック総合株価指数:17619.36(▲299.63)
10年物米国債利回り:3.85%(△0.05%)
WTI原油先物10月限:1バレル=73.01ドル(△1.08ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2516.7ドル(▲30.8ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
前週分の米新規失業保険申請件数
       23.2万件    22.8万件・改
8月米製造業PMI速報値
        48.0       49.6
8月米サービス部門PMI速報値
        55.2       55.0
8月米総合PMI速報値
        54.1       54.3
7月米中古住宅販売件数
(前月比)   1.3%     ▲5.1%・改
(年率換算件数)395万件     390万件

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は5日ぶりに反発。シュミッド米カンザスシティー連銀総裁が「利下げを支持する前にさらなるデータを見る必要がある」と発言したことなどを手掛かりに全般ドル買いが先行。7月米中古住宅販売件数が予想を上回ったこともドル買いを促すと、23時30分前に一時146.53円と日通し高値を更新した。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.87%台まで上昇したことも相場の支援材料。
 前日の高値146.77円がレジスタンスとして意識されると、伸び悩む場面もあったが、下押しは145.88円付近にとどまった。
 なお、コリンズ米ボストン連銀総裁は「データが利下げのペースを導く」「雇用統計の修正にもかかわらず、労働市場は健全」「段階的な利下げが適切になるだろう」と述べたほか、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁は「データが予想通りなら9月利下げを支持する」と語った。

・ユーロドルは5日ぶりに反落。シュミッド米カンザスシティー連銀総裁の発言や米長期金利の上昇などを手掛かりに全般ドル買いが進行。前日の安値1.1100ドルを下抜けて一時1.1098ドルまで値を下げた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.63まで上昇した。
 カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演するのを明日23日に控えて、ポジション調整目的のユーロ売り・ドル買いも出やすかった。

・ユーロ円は続伸。ただ、NY市場に限れば162円台でのもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でパウエルFRB議長が講演するのを明日に控えて、持ち高調整目的の売りが出た。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反落。米長期金利が上昇したことで高PER(株価収益率)のハイテク株には売りが出やすかった。

・米国債券相場で長期ゾーンは5日ぶりに反落。明日のパウエルFRB議長の講演などを控えてポジション調整目的の売りが出た。

・原油先物相場は反発。昨日に約7カ月ぶりの安値水準まで下落し、値ごろ感から買いが入った。また、米利下げ観測が高まっていることや、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉が進んでいないことも買いを後押した。

・金先物相場は続落。為替相場でドル高が進みドル建ての金に割高感が生じたことや、米長期金利が上昇したことが材料視され、売りが優勢となった。また、明日の米ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長の講演を前にポジション解消の動きも売りを後押した。

(中村)
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