NYマーケットダイジェスト・3日 株安・金利低下・円高

(3日終値)
ドル・円相場:1ドル=145.48円(前営業日比▲1.44円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.65円(▲2.01円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1043ドル(▲0.0029ドル)
ダウ工業株30種平均:40936.93ドル(▲626.15ドル)
ナスダック総合株価指数:17136.30(▲577.33)
10年物米国債利回り:3.83%(▲0.07%)
WTI原油先物10月限:1バレル=70.34ドル(▲3.21ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2523.0ドル(▲4.6ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
8月米製造業PMI改定値
         47.9      48.0
7月米建設支出
(前月比)    ▲0.3%    0.0%・改
8月米ISM製造業景気指数
         47.2      46.8

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は5日ぶりに反落。連休明けの米株式市場ではダウ平均が一時780ドル超下落し、ナスダック総合が3.5%超急落した。米株安を受けてリスク・オフの円買いが強まると、一時145.16円と日通し安値を更新した。8月米ISM製造業景況指数が47.2と予想の47.5を下回ったことも相場の重し。
 植田日銀総裁が経済財政諮問会議に出席し、「物価の見通しが実現していくとすれば引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整する」との方針を改めて示したことで、円買いが入りやすい面もあったようだ。

・ユーロドルは反落。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行すると、23時過ぎに一時1.1068ドル付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値1.1073ドルが目先レジスタンスとして意識されると失速した。米国株相場の下落を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いも出ると、3時前に一時1.1026ドルと日通し安値を更新した。

・ユーロ円は3日ぶりに反落。植田日銀総裁が提出した諮問会議への資料をきっかけに全般円買いが先行。米国株や日経平均先物の下落を受けてリスク回避の円買いが加速すると、23時過ぎに一時160.50円と本日安値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一時190.33円、豪ドル円は97.62円、NZドル円は89.93円、カナダドル円は107.13円、南アフリカランド円は8.07円、トルコリラ円は4.26円まで値を下げた。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1350円安の3万7440円まで下落する場面があった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落。前週末まで連日で史上最高値を更新したあとだけに、半導体などハイテク株中心に利益確定目的の売りが優勢となった。8月米ISM製造業景況指数が予想より弱い内容となり、好不況の分かれ目となる50を引き続き下回ったことも投資家心理を冷やした。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に反落。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の下げが目立った。

・米国債券相場で長期ゾーンは6日ぶりに反発。米国株相場の下落を背景に相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。8月米ISM製造業景況指数が予想よりも弱い内容となったことも相場の支援材料。

・原油先物相場は大幅続落。先週末はOPECプラスが10月から増産する見通しであることなどで大幅に下落した原油先物だが、3連休明けも軟調な動きで1月初旬以来となる70.10ドルまで一時下げ幅を広げた。中国の経済停滞により中国からの原油需要の減退が予想されることや、欧米株価が下落したことも原油安を誘った。

・金先物相場は続落。先週の弱い中国の経済指標に続き、米ISM製造業景況指数が予想を下回る結果になるなど、中国や欧米の景気停滞懸念で多くのコモディティが軟調な動きを示したことで、金先物も連れて続落した。また、欧州通貨やオセアニア通貨に対してドル高が進んだことで、ドルで取引される金先物にとっては割高感となったことも上値を抑えた。

(中村)
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