ニューヨーク外国為替市場概況・16日 ドル円、5日続落

 16日のニューヨーク外国為替市場でドル円は5日続落。終値は140.62円と前営業日NY終値(140.85円)と比べて23銭程度のドル安水準だった。米連邦準備理事会(FRB)が17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利下げに踏み切るとの観測を背景に、日本時間夕刻には一時139.58円と昨年7月28日以来約1年2カ月ぶりの安値を付けた。
 ただ、欧米市場では買い戻しが優勢に。9月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を上回り、米景気の底堅さが示されるとドルを買い戻す動きが活発化。1時前には140.91円付近まで値を上げた。もっとも、アジア時間に付けた日通し高値140.93円が目先戻りの目処として意識されると買い戻しは一服した。米10年債利回りが再び低下に転じたことも相場の重し。
 なお、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、FOMCで0.25%の利下げを予想する確率は前週末の50%から33%に低下した一方、0.50%の利下げを予想する確率は50%から67%に上昇した。

 ユーロドルは上昇。終値は1.1133ドルと前営業日NY終値(1.1075ドル)と比べて0.0058ドル程度のユーロ高水準だった。米大幅利下げ観測を背景にユーロ買い・ドル売りが先行し、22時30分過ぎに一時1.1138ドルと日通し高値を付けた。ただ、6日の高値1.1155ドルが目先レジスタンスとして意識されると上昇は一服し、1.11ドル台前半でのもみ合いに転じた。米経済指標の上振れも相場の上値を抑えた。

 ユーロ円は反発。終値は156.54円と前営業日NY終値(156.00円)と比べて54銭程度のユーロ高水準。日本時間夕刻に一時155.15円と8月5日以来の安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。1時30分過ぎには一時156.67円と日通し高値を更新した。ドル円の下げ渋りやユーロドルの上昇につれた買いが入った。なお、市場では「8月5日の安値154.42円が重要なサポートとして意識される」との指摘があった。

本日の参考レンジ
ドル円:139.58円 - 140.93円
ユーロドル:1.1074ドル - 1.1138ドル
ユーロ円:155.15円 - 156.67円

(中村)
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