NYマーケットダイジェスト・18日 株安・金利上昇・ドル買い戻し(2)

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。FRBが0.50%の大幅利下げを決めると、米景気の下支えに前向きとの見方から発表後は買いが優勢となった。指数は一時370ドル超上げた。ただ、このところ大幅利下げ観測を背景に買われてきた面もあり、主力株には次第に利益確定目的の売りが増えた。パウエルFRB議長が利下げを急がない姿勢を示したことも相場の重しとなり、下げに転じた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反落。米長期金利が上昇したことで高PER(株価収益率)のハイテク株には売りが出た。

・米国債券相場で長期ゾーンは続落。FRBの大幅利下げを受けて買いが先行したものの、パウエルFRB議長が会見で利下げを急がない姿勢を強調し、米景気について「良い状態」と楽観的な認識を示すと売りが優勢となった。

・原油先物相場は3日ぶりに反落。米エネルギー省(EIA)の週間在庫統計で原油在庫が予想を上回る取り崩しとなったことを受け、一時71.48ドルまで買いが入った。ただ、パウエルFRB議長の記者会見を受けて外国為替市場でドルの買い戻しが入ると、ドル建てで取引される原油の割高感が意識されて下げに転じた。

・金先物相場は3日ぶりに反発。FOMCの結果公表を控えて、積極的な売買は手控えられた。なお、その後の時間外取引ではFOMCの結果を受けた外国為替市場でのドル相場の反応をながめながら、2620ドル台まで上昇した後に2570ドル台まで反落するなど神経質に上下した。

(中村)
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