ニューヨーク外国為替市場概況・8日 ドル円、小反発

 8日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小反発。終値は148.20円と前営業日NY終値(148.18円)と比べて2銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.0549%前後と8月1日以来およそ2カ月ぶりの高水準を記録すると円売り・ドル買いが優勢となった。米10年債利回りが低下に転じると伸び悩んだものの、下押しは限定的。ナイト・セッションの日経平均先物が堅調に推移したことなどが相場の支援材料となり、4時過ぎに一時148.38円と日通し高値を付けた。
 ただ、NY時間に限れば大きな方向感は出なかった。明日9日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(9月17日-18日分)の内容や、10日の9月米消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいとの雰囲気もあり、積極的な売買は手控えられた。

 ユーロドルは小幅ながら続伸。終値は1.0980ドルと前営業日NY終値(1.0976ドル)と比べて0.0004ドル程度のユーロ高水準だった。ユーロポンドなどユーロクロスの上昇につれた買いが入ると、欧州市場では1.0997ドルと日通し高値を付けたが、NY市場に入ると一転下落した。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが優勢になり、0時30分過ぎには一時1.0961ドルと本日安値を付けた。
 ただ、前日の安値1.0954ドルや4日の安値1.0951ドルが目先サポートと意識されると下げ渋った。米長期金利が低下に転じたことも相場の下支え要因。

 メキシコペソは軟調だった。WTI原油先物価格が一時5.7%超下落したことを背景に産油国通貨とされるメキシコの通貨ペソに売りが出た。ドルペソは一時19.4506ペソ、ペソ円は7.62円までペソ安に振れた。
 同じく産油国通貨とされるノルウェークローネは対ドルでは10.7426クローネ、対ユーロでは11.7830クローネ、対円では13.80円まで値を下げた。

 ユーロ円は小幅ながら反発。終値は162.72円と前営業日NY終値(162.63円)と比べて9銭程度のユーロ高水準。ユーロドルの下落につれた売りが出た半面、ドル円の上昇につれた買いが入った。米国株や日経平均先物の上昇に伴う買いも入り、23時過ぎに一時162.82円と本日高値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:147.35円 - 148.38円
ユーロドル:1.0961ドル - 1.0997ドル
ユーロ円:161.91円 - 162.82円

(中村)
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